石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
笑わせる新聞
旅をして外の世界を見れば見るほど、
比較対象が増えるわけで、
そのぶん、物の見え方が相対的、客観的になる。
自分の国のことも、いろんな視座から見るようになる。
その結果、日本をあらためて好きになった、という旅人は多い。

逆に旅先で日本批判を繰り返す日本人もいるが、
そういう人はもとから客観性を欠いていて、
たいてい子供っぽい。
 
ともあれ、僕も旅をしてあらためて日本を好きになった1人。
と同時に、海外に友だちができ、思い出ができるため、
海外を近しく感じ、他国に信愛の情が生まれる。
つまり他国も日本も両方好きになる。
すると視野が広がり、
昨日書いたような「地球人」という観念が自然に備わる。
旅の効用のひとつだろう。
(もっとも、利害が発生する外交においては、
「地球人」などという考えはのんきで、お花畑的かもしれない。
でも今書いているのは、一般人の心のありようの話。
日本を愛するあまり、他を排するといった思想は、
本当につまらない)。
 
…なんか書きたいことからどんどん遠ざかってきた。

ま、早い話が、僕は日本という国が大好きなのだ。
旅をしていろんなものを見たあとでは、
その気持ちがますます強まった。
と同時に、権力に対しては本能的に反発心を持っている。
だから我が家では某保守系新聞をとっている。
自分に近い意見に同調する悦楽を得るよりは、
自分とは違う意見をより詳しくとらまえて視野を広げたいから。
(なんて言えばカッコいいが、
ま、実際のところは、財政上の理由で
複数の新聞をとることがちょっとしんどいから、
一紙に絞らざるをえない状態、ということでもある)
 
で、今朝の新聞の社説がいつもながら傑作だった。
わが国の武器の輸出にまつわる話だ。
慎むべし、とする武器輸出三原則を、
政府は今年4月、
「防衛装備移転三原則」という名前に変えた。

武器を「防衛装備」に。
輸出を「移転」に。

子供だましみたいだが、こう名を変えることで、
実質、武器の輸出が大幅緩和されるのだから、
不思議なものである。
 
で、ここからが今日の社説だが、
日本製のミサイルの部品を
アメリカに輸出するにあたり、
日本政府は貿易相手、
つまりアメリカを「厳格」に「審査」したそうだ。
その結果、ミサイルは平和貢献であり、
国際協力目的であることがわかったので、
新三原則になって以来、初めて輸出を許可したそうだ。
また、以下、紙面からそのまま引用すると、

「米国が、この部品を使った完成品を
カタールなどに輸出することも(日本政府は)認めた。
米国の輸出管理体制が適切だと判断したためだ。

最後の1行はほんと朝から笑ってしまった。
さすが日本!
アメリカの輸出管理体制まできちんと把握しているなんて!
しかも「適切だと判断」などと、まるで主導的立場にあるかのような文言!
アメリカの政府や軍部の人間は、どんな顔でこの記事を読んだだろう?
 
しかし、こうやって問題のF35(ステルス戦闘機)にも
日本はどんどん関与していくのだろう。
でもま、大丈夫か。平和利用だから。
それらの武器がイスラエルに渡って、
パレスチナ人殺戮に手を貸すようなことには、
絶対にならないはずである。
厳格審査しているから。

てか、まあ、仮にイスラエルに武器が渡って、
パレスチナ人の一般市民を殺しまくったとしても、
それは平和利用だから、
日本も立派に国際貢献したってことだ。
って、アホか。




| 社会 |
焼肉のおいしい焼き方

近くの朝鮮学校で夏祭りがある、と聞き、
近所に住む友人たちと遊びにいった。
その学校は住宅の密集する迷路のようなエリアにポツンとあって、
見つけるのがなかなか大変なのだが、
この日は鼻をクンクンさせていけば自然と見えてきた(笑)。
焼肉のいい匂い!


学校のグランドがお祭り会場と化し、
歌や踊りなど、いろんな出し物が行われている。
酔った頭で銅鑼や鐘の音を聞いていると、
「いったいここはどこなんだ?」
とわけがわからなくなり、始終笑顔に。
なぜだか中国の田舎にトリップしたような気分だった。



テーブルの上に七輪が置かれ、
昼間っから焼肉三昧。
で、焼肉マスターこと私が、
みんなに伝授した。
肉が劇的にうまくなる焼き方。
こうして肉をクルクル巻いて焼くのだ!

って、これ、前にテレビでやっていたのを観て、
ずっと試してみたかったのだ。
僕が言うから、みんな半信半疑の様子だったけど、
実際やってみると、旨味も肉汁もギュッと濃縮され、
普通に焼いたのと比べて全然違う! マジうめえ!
みんな目を丸くし、
そのあとは、全員がクルクル、クルクル(笑)。



夜になると、ますます祭りは盛り上がり、
踊りの輪に入って、大騒ぎ。
ああ、なんか懐かしいなあ、と思ったら、
盆踊りの楽しさにちょっと似ているのでした。

ただ、その帰り道に、「なんだかなあ…」と情けなくなる出来事が。
会場から出てきた中年男の集団が
酔って上機嫌の様子で、僕たちと交わり、
で、開口一番、
「俺らは日本人だけど君らは?」
とのたまうのである。
は? それって最初に交わす言葉?
と絶句していると、
やがて韓国に対する自分たちの好悪を言いだす始末。
どういう思いで祭りに参加していたのだろう?
早々にその集団から離れ、
いつものジャズバー「吐夢」へ。
Mくんが「なんなんだあいつら、俺は地球人だ!」と
気炎を上げていたが、まったく同感。
でも「俺は日本人だけど君は?」なんて
開口一番に聞くような輩に「地球人だよ」といっても、
意味がうまく伝わらないんだろうな。


| 生活 |
佐渡でわかったこと

取材で佐渡島を走ってきました。
僕にとっては初めての場所。
太宰治は佐渡に渡ったときの感想を、
島という感じがしねえ、内地と変わらねえ、
などと半ばぼやくように書いていましたが、
僕はまったく逆の印象を持ちました。
景色の見え方はやっぱり島です。
田んぼのすぐ上に空があり、
山の向こう側に、すぐ海が広がっている感じ。
 
それにしても魚がうまかったなあ。
佐渡でわかったこと、その一。
鯛の塩焼きはめちゃめちゃ美味。
どうも鯛の塩焼きって、結婚式の引き出物の
パサパサしたイメージしかなかったんだよなあ。
でもちゃんとした料理人が本気で焼いたら、
皮がパリッとして、その皮にすんごい旨味がのっていて、
その下のふわふわした白い肉からは
透明な甘い肉汁がじゅわあっとあふれ出るわけでして。
フランス料理のポワレにすれば鯛はうまい、
などと思っていたけれど、
鯛という魚の地力がそもそもたくましかったんだな、
と感動しきりでした。



| |
すごい虫たち

ある展覧会を観に中野に行った。
新聞でたまたま案内を目にして、
これはすげえんじゃねえの?
と思って行ったのだが、
想像以上だった。

この昆虫たち、まあ見てください。







わかった人、います?



これ、ぜんぶ、なんと紙でできているのです。
紙を切って、折って作っています。
トンボの羽は半透明の樹脂ですが。。
(細かな網目はエッチングでつけたそうな。
クリックで拡大して見てみてください)

小さなギャラリーで点数は多くないですが、
見応え十分。
お近くの方、ぜひどうぞ。
といっても22日までなんですが…。

詳細はこちら。
小林和史展


明日から取材で、またちょっと更新休みます。

| 生活 |
ホタテは全部食べられる?

日本最北端、宗谷岬に
民宿「宗谷岬」という宿がある。
10年ぐらい前に一度利用してからというもの、
ずっと懇意にさせてもらっている。
これまで5回ぐらい泊まっただろうか。
みんな爽やかで本当にいい人たちで、
また会いに行きたくなるのだ。
いい人、なんて漠然としすぎているけど、
それ以外言いようがない。
で、彼らから今年の夏もまたまたホタテが届いた。30枚!
(マスターにみどりさん、いつもありがとうございます!)

ということで、ホタテパーティー。



いやあ、とにかくウマいです。

ところで、今回初めてネットでホタテの下ごしらえを調べてみて、
愕然となった。
ホタテのあの黒いまるっこい部分、ウロというらしいのだが、
あれは「加熱しても食べられないから捨てましょう」と書かれていたのだ。
ガーン。
毎回食ってた…。
まずいな、苦いな、と思いつつ、でも栄養あるっぽもんな、と思って、
我慢して食ってた…。



| グルメ |
旅客機撃墜

朝から吃驚した。
ウクライナでのマレーシア機撃墜事件。
旅客機の撃墜なんて、
30年ほど前の大韓航空機のとき以来じゃないか?
と思って調べてみたら、
2001年にもウクライナであったのですね。
こちらはウクライナ軍の演習のミサイルが
シベリア航空機に当たったとか。
(ウクライナ政府は事故と主張。そりゃどんな確率だ?)
この2001年は、僕はまだパキスタンの山奥や
インドの田舎地帯を走っていたので、
それほどの大事件でも僕の耳にはまったく届いていなかった。

今回は、新ロシア派の武力集団がやったのでは?
ということで、ウクライナ側が非難しているけれど、
13年前のその事件があるだけに、
ウクライナ政府の非難声明も
奥歯に物がはさまった感じになっているのだろうか?
慰安婦問題で口角沫を飛ばしていた韓国大統領が、
米軍慰安婦問題が出た途端にダンマリを決め込むみたいに。

ともあれ、今回被害に遭われた方のご冥福をお祈りします。
まったく、ふざけるなよ。

| 社会 |
衝撃の冷蔵庫

以前から冷蔵庫に不安があった。
あまり冷えないのだ。
冬はまだいいのだが、夏場になると、
ビールなんかはタライ水に浸けておいたほうがマシ、
という状態になる。

なぜだろう?
日本製のちゃんとしたやつなのに。
ちゃんとヤフオクで7000円ぐらいで買ったのに。
わずか22年前のモデルなのに。

シリアル好きの僕は、
キンと冷えた牛乳でないと気が済まない。
だから、夏場はこんな風に牛乳を入れている。



クリップで口をとめ、
一番冷える最上段に、横にして入れる。
水平にすると漏れるから、
納豆を下に置いて角度をつける。
これでバッチリである。

しかしここ数日のうだるような暑さで、
これは本気で冷蔵庫ヤバいんでない?
と危惧されるようなレベルになってきた。
それでも仕事にかまけて考えることをやめ、
ぬるい生玉子や、ぬるいヨーグルトや、
ぬるい漬物を食べ続けていたのだが、
実際どのぐらいの温度なのだろう、とふと興味を覚え、
温度計を買ってきて、冷蔵庫のポケットに入れた。
で、ひと晩おいて、最も温度が下がっていると思われる朝方、
冷蔵庫を開けて、温度計を見てみたら、、、



…19度。


よかった。夏日より下で。

いや、そうじゃない。
これは、たぶんアウトだろう。
よく食中毒を起こさなかったものだ。

ということで、本が重版になったことを記念し、
9年ぶりに冷蔵庫を買い直した。
ちゃんと新品のやつ。

冷凍庫でちゃんと氷ができているから、驚愕している。


| 生活 |
残念と歓喜
アルゼンチン、残念!
でもま、妥当な結果だったのだろうな。
ドイツはほんと隙がなかった。
対してアルゼンチンも予想以上に善戦したけど、
いかんせん、交代選手がイマイチ…。
パラシオじゃなくディマリオだったら、
と解説の岡ちゃんと同じことを思ってしまった。

ま、とにもかくにも、
楽しい1ヵ月でした。
これで寝不足からは多少解放されるけど、
ああ、めっちゃ寂しい!

そんな中、嬉しいお知らせが。
拙著『行かずに死ねるか!』が重版になったとのこと。
これで22刷目です。
いつもいつも同じことを書いていますが、
ほんとに心から。
読んでくださったみなさま、
ありがとうございます。
| お知らせ |
出たー! 腰グキッ

最高にいいものを見れた!
美しい日本語は「見られた」だけど、
「見れた!」とあえて言いたい!
(とくに意味はないけど)

東京ドームですよ。
1−3と我が阪神が敗色濃厚な7回表。
なんとかランナーがたまって、
関本が告げられ、
で、なんと、代打逆転満塁ホームラン!!
出たー! 野球漫画的展開ー!
あまりに興奮して腰をひねってしまった。
いててて。

最後はオスンファンがきっちり3人でピシャリ。



いやあ、ここ1ヵ月はサッカーに夢中だったけれど、
やっぱ野球もすんげえおもしれえ。
(今朝の3位決定戦はブラジルが弱すぎて
おもしろくなかったし…)


やった! 初めて聞けた生「必死のパッチ」!
てか、代打逆転満塁ホームランも生で観るのは初めて!
痛快すぎて笑いがとまらん! 

今年はこれで観にいった試合は4勝1敗。
なかなかのもんです。

ということで、
明日は4時起きでアルゼンチンを応援する!
今の俺の勝率からすればあのドイツを倒せるかも…!


| スポーツ |
手紙の機微

ちょっと前のことだが、
川端康成の手紙が発見された。
初恋の女性にあてたものだ。
日本近代文学史における第一級の資料だそうで、
その赤裸々な紙面の写真が新聞に載っていた。

ちなみに若いころの康成と、お相手の初代。


初代さん、きれい…。 

初代は岐阜、康成は東京、という、いわゆる遠距離恋愛である。
双方、楽しげなやりとりが何通か続いたあと、
康成にとっては青天の霹靂、
理由も知らされず、急に風向きが怪しくなった。
今回見つかったのはそのころの手紙だ。
22歳の康成が初代にあてて書いている。

抜粋すると、
 
「君から返事がないので毎日毎日心配で心配で、
ぢつとして居られない」

「もしかしたら病気ぢやないか、
本当に病気ぢやないのかと思ふと
夜も眠れない」

「恋しくつて恋しくつて
早く会はないと僕は何も手につかない」
 
なんという狂おしさ。
康成の張り裂けんばかりの苦悩に胸を打たれるが、
でもそれとは別に、
かの時代における
人情の機微の深さや濃さを想像したりもした。

今ならおそらく、こうはならない。
さしずめこんな感じだろうか。
 
「あれー? メール届かなかった? 
朝出したのに、もう昼じゃん。
返信ないからマジ心配…」

「あれー? もう夕方だよ。
7時間も返信ないけど…。
もしかして病気とか? 
げぇ。病気とか考え出したら夜も眠れないよ(笑)。
なんてね(笑)。
返信待ってるヨ!」

「え? マジ? もう夜なんだけど…。
1日返信くれないと何も手につかないyo! なんてね(笑)」
 
便利すぎると、そのぶん
心の襞(ひだ)が薄くなるのかもしれない。なんてね(笑)。
 
しかし、僕も手紙類はきれいに処理しておかなくちゃ。
没後発見され、
「第一級資料」として
大々的に公開されたら恥ずかしいもんなあ。あはは。

| 社会 |
新刊が出ました! 2014.2.28発売
『大事なことは自転車が教えてくれた』小学館刊・1400円+税。「冒険と自転車の楽しみ方」をテーマにしたエッセイ集です。ひと言でもいいので感想いただけると嬉しいです→ yusukeishida@hotmail.com
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