石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
浜のミサンガ

「浜のミサンガ」というのがある。
環(たまき)という名のミサンガである。
震災で仕事を失った三陸の女性たちが、漁網を使って作ったものだ。
ひとつ作ると彼女たちに576円が入る。10本作れば5760円だ。当たり前か。
仕事がある。やることがある。それで賃金が入る。これがいかに彼女たちの活力になることか。
昨日紹介した船砥さんもこのプロジェクトに参加している。

ミサンガは取り外し可能なタイプだ。
アクセサリーとしてもいいし、机の上に立てた耳かきにひっかけておくのもいい。
目に入るたびに、つながっていることを感じられる。
忘れちゃいけない。
同じ日本で起こったことだ。
去年の話なのだ。

1セット(太いのと細いのと)で、1100円。
義援金もいいけど、こんな支援もよくないですか?





浜のミサンガ「環―たまき―」誕生編(動画)←これ、よかったら見てください!  
浜のミサンガ「環―たまき―」サイト



| 東日本大震災ボランティア |
地図屋の心意気

7年前、北海道でポルシェで旅をしているハイカラなおじさんに会った。
(当時はホームページにも書いた)
同郷ということで交流が始まったのだが、その吉田さんと昨日、東京で会った。和歌山から東北に向かう途上だという。さすがに今回はポルシェではなく、ボックス型ワゴンだ。大工道具一式から生活道具を満載している。これから東北で1ヵ月ボランティアをするという。
吉田さんは65歳。
腰も膝も多少ガタがきたが「大丈夫、大丈夫」と笑う。
本当に頭が下がる。

あ、ちなみにポルシェだからといって、彼は特殊なクラスにいる人ではない。
お宅にも何度かお邪魔したが、じつに庶民的。
車好きの吉田さんは、中古でポルシェを買い、旅などをして人生楽しんでいるのだ。

そんな吉田さんの今回の持ち物。



ちょっと感動してしまった。
こういうのがあるんだ。
崩壊した橋など、被災後の道路状況が細かく書かれている。
地図屋の心意気を見た気分である。

昭文社製、980円。
値段も安く設定してくれているなあ。


| 東日本大震災ボランティア |
GWのボラ受付締切=石巻=

今日もお知らせだけの更新。あいすみませぬ。
石巻ボランティアセンターのサイトによると、GW期間のボランティアの受け付けは終了しました、とのこと。
やはり申込みが殺到したようです。
テントサイトや駐車場のスペースには限りがありますからね。
それに道路の混雑ぶりはすでにひどいようです。
善意が迷惑になるパターンはなるだけ避けたいものです。
自分のためではなく、本当に被災地のためを考えたら、GW後の、人が少なくなったころをねらって行くほうがいいのかもしれません。いやあ、何様ですかねえ、俺。でもま、人は何ともいわばいへ。by 志士。

あと、先日まとめた「情報」に、保険は現地で入れると書きましたが、石巻ボラセンのサイトを見ると、「保険は事前に入るべし」とありました。
作業には危険が伴います。皆様よろしくです。



| 東日本大震災ボランティア |
GWのボランティアについて

石巻ボランティアセンタ―のサイトにこんな告知が。
「GWは混むことが予想されるため、お越しくださる場合は事前に連絡してください」
問い合わせ先 0225−23−6015

先日、僕は当ブログにこんな文章をのせました。
「“GWは仕事ありますかね?”といったアホな質問を、超多忙なボラセンに電話して聞くことは控え、自分の頭で想像し、判断してください」
ところが石巻ボラセンは、GW中はボランティア志願者を自由に受け入れるのではなく、ある程度統制したい、と考えられたようです。
たしかに駐車スペースやテントスペースには限りがありますからね。
ということで、各自この告知にしたがっていただくのが賢明かと。

一方、岩沼市ボラセンのサイトを見ると、
「GWのボランティア参加についてのお問い合わせが多数寄せられるため、被災した方からのボランティア派遣依頼がつながりにくい状況にあります。極力ご自身でお調べいただきますようお願い申し上げます」
ということで、やはり慎重な行動を呼びかけています。
当然のことですが、各ボラセンによって事情は異なります。
そして何より大事なのは、次の告知文。
「GW明けにボランティアさんが減るのではないか?と心配しています。今回のボランティアセンターは長期化が予想されますので、息の長いご支援をどうかお願いいたします」

また気仙沼ボラセンのサイトを見ると、すでにテントサイトがいっぱいになったとのこと。
そして、やはり次の告知が。
「気仙沼はまだまだ長い間の支援が必要となりますので、皆様には時期をずらして支援をして頂ければ幸いです」

あとは各自、各ボラセンのサイトをチェックし、ご判断ください。
宮城県災害ボランティアセンター(総合サイト)



 

| 東日本大震災ボランティア |
ボラ追記

昨日は新宿でトークライブ。
アフリカ編のはずが、ボランティア報告に熱が入ってしまって、時間がおしてしまい、旅の話がだいぶ駆け足に。すみませんでした。と言いつつ、ロフトで話すのはやっぱ楽しいです。おこしくださった皆様、ありがとうございました。

さて、その後、ちょっと思ったことを。
ボラ関係の捕捉です。

被災地で出会った人からこんな話を聞きました。
ある町のボラセン(ボランティアセンター)に登録し、作業の指示を待ったけれど、まる1日「待機」で終わったと。
ゴールデンウィークはボランティア志願者の混雑が予想されるので、そういう事態も起こると思われます(だからといって、「GWは混みますかね? 仕事はありますかね?」などといったアホな質問を超多忙なボラセンに電話して聞くのはどうかやめてくださいね。そんなことは誰にもわかりませんから。ご自身の想像力を働かせ、自身で判断してください)。

これはボラセンのリーダー不足、あるいは被災者のニーズを把握しきれていないために起こるものです。だからといってボラセンの能力不足や怠慢を責めるのはお門違いです。
ボランティアは基本、困っている被災者に直接働きかけたい、という思いでやってくる人の集まりです。そのため作業者の数に比べ、指揮にまわる人がどうしても少なくなってしまいます。それにボラセンの存在やサービスを知らない被災者も大勢いるから、場合によっては被災者からのニーズもなかなか集まらないという状況になっています。

だから、もし行った先でなかなか作業にありつけず、「待機」が長引くようだったら、人から何か言われるのを待つのではなく、自ら志願してニーズ調査にまわってください。被災地を1軒1軒まわるのもよし、避難所に行ってひとりひとりに聞くのもよし。
そのニーズ調査の結果はボラセンにフィードバックするのが基本ですが(体質強化のためにも)、もしボラセンがあまりにも機能していないようであれば、ニーズ調査をしながらその場で彼らの要望に応えていくのもいいかもしれません。その際は、「ボランティアやります」などの看板を作ってまわると効果的かも。そしてそれをやるなら2人以上でまわることをお勧めします。なぜなら家具の搬出など、ひとりじゃできない作業が多いから。

あと、思ったこと。
先日書いたことと重複しますが、少し補足を。
ボランティアという行為に次のような考えを持っている人がいるかもしれません。こちらは労働力を無償で提供するのだから、そのほかのこと(衣食住など)はそちらで準備されてしかるべきだと。あるいは、自分は現地に行くのだから、まわりの「行かない」人たちからカンパを受けて当然だと。
これにもさまざまな考えがあって、正解などはないでしょう。ただ僕はこう考えます。

活動が数ヵ月もの長期に渡る人は、自分の仕事や生活を犠牲にしているのだから、カンパのような形の支援はされるべきだと思います。それがなければ長期の活動はおこなえないし、長期でとどまって指揮にあたる人がいなくなれば現場が潤滑にまわらなくなります。

ですが1週間程度の短期の活動は本質的に、自分の満足のためです。そしてそれでいいと思います。ただ、そのことをきちんと自覚してほしい。自覚したうえで「貴重な経験をさせてもらいにいく」という姿勢で臨むぐらいが、ちょうどいいと思うのです。その心構えがちゃんとできていれば、「自分の行動がエライ」などと勘違いしてまわりにカンパを求めたり、衣食住をボラセンに求めたり、というトンチンカンな行為や発想はなくなるはずです。

それと、阪神大震災でもボランティアが殺到したのは最初だけです。どの災害でもそうだけど、特に今回は長期での支援が必要だと思われます。
いま行けないあなた。もどかしい気持ちがあるかもしれませんが、被災地支援の熱が引いて、人が見向きしなくなったときこそ、行動するタイミングかもしれませんよ。

続けていきましょう。



| 東日本大震災ボランティア |
被災地でボランティアをやってみて

昨日、石巻から帰ってきました。
結局予備日をつぶして6日間ボランティアをしてきました。
作業内容は大きくわけて2つ。津波に遭った家の中の清掃と側溝のヘドロ出し。

被災地に行く前は抒情的なことは強いて書くまい、と思っていたけれど、行ってきた今は気持ちが変わりました。やっぱり書かせてください(笑……情報はこのあとでまとめて書きます)。

これまでは仕事が詰まっていて行けなかったのですが、でもそんな自分にずっとモヤモヤした思いを抱えていました。仕事という体のいい口実を振りかざして、行かない自分を正当化しているように感じられて。そのモヤモヤを晴らしたくて、自分が納得したくて、行動したという面が今回は多少なりともあるように思います。

ところが、被災地に行って、あの現場を目の当たりにし、その中でヘドロまみれになって体を動かしていたら、そのうち言葉も理屈も消えました。人のためとか自分のためとか、自分の役割とか道徳とか意味とか、そんなのはどうでもよくなって、ただただがむしゃらに作業している自分がいました。

そして家の清掃を終え、家の人と別れるとき、彼らは頭を下げて「ありがとうございました」と言ってくれて、その顔が笑顔だったり、泣き顔だったりして、その表情を見た瞬間、何かがこみあげてきて、「いや、こちらのほうこそ作業させてもらってありがとうございました」と心から吐き出したくなる、そんなことの連続でした。
あるおじいさんは家も家具もすべてめちゃくちゃになって、それなのに差し入れを大量に買ってきて、「ご苦労様」とこぼれんばかりの笑みを見せてくれました。またある家では、積み重なってヘドロまみれになった家具の中から、100歳になったおばあさんに送られた賞状が出てきました。「これも捨てるんですか」と、その家の女性に聞いたら、彼女はふいに手をとめ、それから急に目に涙をためて、しばらく無言になったあと、「捨ててください」とひと言。またあるオジサンは、つぶれた家を見ながら、しみじみとした表情で、「オヤジが汗水流して手に入れた土地だから、またここに家を建てて暮らすよ」と。
東北の人たちの強さと優しさが、ひとつひとつ、本当に胸に沁みました。そうして自然と、生きることや、人の力といったものを感じて、それらのことに敬意を払うような、厳かな気持ちになっている自分がいました。

阪神大震災のときもボランティアに通っていたので、だいたいこういう体験をして、こう感じるだろう、といった想像が漠然とあったのですが、実際にやってみると、そんなものじゃなかったです。何度も何度も、震えました。

気持ちとしては行きたいけれど、いろんな理由で躊躇している方がたくさんいらっしゃると思います。
ぜひ行ってみてください。そして感じてきてください。
ただし、「自己完結」できる人に限り、です。
衣・食・住を他者に頼らなければならない人は、被災地に負担をかけるだけです。そこの部分はよく考えて行動してください。

今回僕が行った石巻は、石巻専修大学の5号館にボランティアセンターが立ち上がっていて、そこに随時登録し、被災者のニーズにしたがって随時仕事が割り当てられる、という流れができています。またキャンパス内はテントを張って泊まれるようになっていて、全国から集まった人たちでテント村のようになっています。
老若男女いろんな人がいました。
ある女性は仕事の休みを使って、2日間活動するために、長崎から飛行機でやってきていました。
また孫が3人もいるという広島のある男性は、仕事を10日休んで大量のキャンプ道具と食糧を手押し車にのせ、広島から2晩かけて夜行バスを乗り継いで来ていました。自分が被災地で活動する夢を見たから、というのがきっかけだそうです。

作業を終えたあとはみんな深々とした表情になって、口から漏れる言葉は「本当に来てよかった」。
仕事を辞め、人生を模索していた青年は「被災した人たちの笑顔を見て、逆にこっちが元気をもらった。自分の悩みなんてちっぽけすぎる」とも。

言うまでもなく、現地に行くことが偉いわけではありません。現地に行かなくてもやれることはたくさんあるし、「自分ができることをする」、これでいいと思います。
ただ、ちょっとだけ気になるんです。「自分が行っても迷惑なだけだから」という消極的な考えが過剰に蔓延してしまっていて、ある種の閉塞感が日本を覆っているんじゃないかと。

行く前に石巻ボランティアセンターに電話をして聞いてみたところ、「仕事はいくらでもあります。ぜひ来てください」と言われました。そして行ってみると実際そのとおりでした(もっとも状況は刻々と変わるので、各自調べてください)。

ただし、石巻はボランティアセンターがかなり充実しているため、人が集まりやすくなっています。なので、それ以外の地域にも目を向けてください。いまザッと調べてみると、石巻以外で県外からのボランティアを受け入れいてる町は、気仙沼市、岩沼市(テント場あり)、南三陸町、亘理町(すべて宮城県)です。
http://msv3151.c-bosai.jp/

町によっては宿泊施設もあるみたいです(自己負担)。地元の経済活性化のために、宿に泊まるのもいいでしょう。避難所にはなっていないようなので、被災者に迷惑もかけないだろうし。

友人の下ネタ教師、松川シモ夫(仮名)も途中から2日間合流しました。彼とも話したのですが、各学校でボランティアを募り、ツアーを組んで生徒たちを現地に向かわせる、ということができないものでしょうか。危険な作業だからいろいろと難しいだろうけど、でもあの被災地を見て、ヘドロだらけになって他者のためにひたすら体を動かせば、そこから得るものは計り知れないと思います。戦後復興が奇跡的な進歩をもたらしたように、ここから日本が立ち上がるためには、若い世代に経験させてあげたい気がします。

ここでいったん区切ります。
以下、行こうと思っている方のために、情報やら気づいた点やらを書きます。


| 東日本大震災ボランティア |
ボランティアに行かれる方へ――各情報――

僕には現地で活動するためのコネも車もなかったので、まずはインターネットで調べ、それから高速バスで仙台に行き、そこから無料シャトルバス(4月18日で終了)で石巻に行きました。石巻を選んだ理由は2つ。県外からのボランティアを広く受け入れていたから、および、同市出身の友人がいて、身近に思えたから(友人の実家は今回の震災で全焼しました)。
以下、僕と同じ状況の人(個人、かつ、車なし)が石巻ボランティアセンター(以下、ボラセン)に登録して活動する場合の情報を書きます。でも基本的な考えはどの地域でも当てはまるような気がします。
また、行く前に石巻ボラセンのサイトもしっかり読んでおいてください。→こちら
それ以外の地区のボラセンの総合サイトはこちら

■活動内容は?
先にも書いた通り、家の清掃(家具や畳の搬出&ヘドロ出し)と側溝のヘドロ出し。いずれも5人〜20人程度の班になって動きます。
石巻ボラセンは朝の8:40から募集を開始。随時登録し、各家から集められたニーズに従って仕事が割り当てられます。正直、仕事はかなりハードですが、ボランティアのメンバーには女性や年配の方もたくさんいますし、みんなそれぞれの力でやっています。僕の場合、去年大ケガした右肩と、持病の腰痛がかなりの不安材料だったのですが、作業を始めてみると、気合が入って筋肉が強化されたのか(いや、ほんとに)、まったく問題を感じませんでした。ただし、腰痛予防のために腰にベルト(ジーンズ用の幅広の革ベルト)をして作業しました。

■宿泊場所は?
基本、自分のテントです。なので各自、テント、寝袋、マット(この3つは必須)、懐中電灯などを持参してください。コーナンで3480円の1人用テントを買って、1か月それで暮らしている人がいましたが、それで雨漏りもなかったとか。4月19日にはドカ雪が降り、崩壊するテントもいくつかあったのですが、それにも耐えたそうです。
ただしテント場(専修大)は日によって風が強いのでご注意を。
あと、上にも少し書きましたが、気仙沼で活動する場合は宿泊施設(自己負担)もありますし、仙台の宿に泊まって石巻に通うというのも可能です。

■食料や飲料水は?
自分で用意してください。
ただし石巻は、1時間ほど歩けば営業中のスーパー(イーオンかウエジスーパー)もありますし、30分ほど歩けばラーメン屋やレストランなんかもあります(閉店中の「すき家」の向い)。
僕は自炊するのも面倒だったのでコンロを持っていきませんでした。その代わり、家で3日分のおにぎりを作って(米3合)、それを昼夜に食べました。朝は菓子パンでやりすごしました。んでもって3日目の夜に仙台の友人宅に戻って再びおにぎりを3日分作り(Yよ、ありがとう)、翌朝石巻に戻りました。
1週間以上いる人は、まずは3日〜5日分の食料を用意し、それが切れたところで1日オフにして食料を買い出しに行く、という手がいいかも。

■風呂は?
近くにはないです。長くいれば、同じく長期間いる人たちと仲よくなって、車で銭湯ツアーに行く、というパターンが多いようです。
参考までに、長旅の経験から得た僕個人の見解をいえば、3日目に頭皮の痒みはピークに達しますが、それを過ぎると嘘のように痒みは消え、それからは何日でも平気になります。体臭は気になりません。なぜなら現場はヘドロ臭や腐臭がすごいから(キャンプ地は大丈夫です)。あ、恐れることなかれ。僕は犬並みに鼻がきき、悪臭にはめちゃ弱いのですが、すぐに慣れました。たまにものすごいニオイに遭遇することもありますが、そのときは鼻からの呼吸を完全にとめ、口呼吸をすればOKです。

■作業道具は?
シャベル、一輪車、土嚢袋などはボラセンから貸与されますが、作業着、長靴、手袋、ヘルメット(必ずしも必要ではないけれど、あったほうがベター。ない場合でも、タオルを巻くなどして、余震による物の落下、および粉じんから頭を守ってください)は各自用意してください。

■作業着はどんなものがいいの?
ヘドロ(有害物質入り)で確実に汚れるので、捨ててもいい服が望ましいです。上下カッパの人が多いですが、暑い日は汗だくになるため、かなり疲れます。それを考えるとウインドブレーカーのほうがよいかも。あるいはホームセンターなどで売っている、いわゆる「作業服」。でも雨の日の作業もあるので、やっぱりカッパも必須かな。
僕は晴天の日は下はジーパンでやりましたが、ヘドロが肌まで染みることはありませんでした。上はゴアテックスのお古のカッパでした。
あとゴム長靴も必須。安いヤツで十分です。
それとゴム手袋(ビニール手袋)も必ず。キッチン用のは薄いのでダメ。ホームセンターで「耐油用」を購入してください。ぼくは軍手をはめた上から、この耐油用ビニール手袋をしていました。

■作業上の注意点は?

・釘やガラスに注意
長靴で釘を踏み抜き、足裏から出血、という事件がよく起こっています。ヘドロは有害物質だらけなのでかなり危険だし、長靴に穴が開くと作業ができません。でも過剰に恐れることなかれ。気を付ければある程度防げます。またヘドロやゴミの中にはガラスの破片が含まれており、ゴム手袋をしていても指をケガする人がいます。でもこれまた過剰に恐れることはありません。僕の実感だと、耐油用手袋と軍手で二重にすれば、まず大丈夫です。

・粉じんに注意
被災地は粉じんがすごいです。そしてその中には建築資材のアスベストが含まれている可能性があるそうです。アスベストはご存じのとおり、発がん物質です。そのため作業現場では必ずマスクを! ハードコンタクトもきついです。僕はずっとメガネくんでした。ゴーグルをすればコンタクトもいけるそうですが、未確認。

・逃げ道の確認を。
倒壊しかかった家の中での作業も多いです。しかも部屋の中は積み重なった家財道具とヘドロで自由に身動きできない状況。そんな中、被災地では余震が続いています。どうやって逃げるかを頭の中でシミュレーションしたうえで作業しましょう。

■トイレは?
キャンプ地の専修大学には簡易トイレがたくさんあります。きれいですよ。問題ありません。
また作業はご近所さんや避難所でトイレを確保してから始めるので、作業中も問題なし。野原で用をたすことは、本人が望まない限りありません。

■アクセスは?
まずは仙台まで行ってください。
新幹線も開通したようですが、高速バスだと安いです。東京―仙台は片道2600円から! 僕は新宿10:00発、仙台駅15:20着の「キラキラ号301便」(3500円)に乗りましたが、シート間も広くて快適でしたよ。逆に帰りに使ったJRバスの臨時便(3000円)は狭くてかなりつらかったです。正直、雲泥の差でした。

仙台駅から石巻駅専修大学までは直通バス(鉄道の復旧にはまだまだ時間がかかりそう)があります。片道800円。ふつうは約1時間半で行きますが、いまは渋滞が激しいため、2時間から3時間ぐらいかかります。
時刻表はこちら。トップページにある4月9日の「お知らせ」をクリックしてください。状況は変わるので、その都度チェックしてください。
今のところ、仙台駅行きの最終バスは専修大17:41発です。
ボランティア作業は16時半ぐらいに終わるので、最終バスには余裕で間に合います。
この仙台駅行き最終バスは仙台駅に19:15着となっていますが、先述のとおり、いまは常時渋滞しているため、僕が乗ったときは仙台に21:30着、と2時間近く遅れました。乗り継ぎにご注意ください。

■福島に近いけど、放射能は大丈夫なの?
ガイガーカウンターをお持ちの方が放射線の数値をライブでネット公開しています。こちらを参考に各々で考えてください。
宮城県大崎市の放射線量(ライブ)
仙台市青葉区の放射線量

僕もやっぱり怖かったので、しばらく数値を見ていましたが、「まったく問題ないレベル」と判断しました。


■保険は?
石巻ボラセンに登録すれば、ボランティア保険に無料で入れます。それ以外の場所でも同じような対応をしているかもしれませんが、各自確認して、確実にボランティア保険に入っておきましょう。

■必要なものは?
以下、僕が携行したアイテムを書きます。

【キャンプ用品】
・テント(ダンロップ・ツーリング1〜2人用テント)
・寝袋(ダウンの4シーズン)
・シュラフカバー(ゴアテックス)
・マット(段ボールでも代用可だけど、当然雨には弱いです。段ボールは現地で入手可)
・ヘッドランプ&替えの電池
・80ℓのバックパック

【衣類】
・ダウンジャケット
・フリース
・ヒートテックの長そで
・トレーナー2着
・Tシャツ2着
・下着3着ずつ
・靴下4着

【食料】
※ ○印は3日分。◎印は5日分(結局6日いたけど足りました。というか、あまった)。おにぎりとパンは3日目の夜に仙台に戻って追加購入しました。

○おにぎり9個(3合分)
○缶詰3個
○菓子パン4個
○食パン1斤
◎スライスチーズ1袋
◎カロリーメイト5箱
◎チョコレート5個
◎クッキー(アルフォート3個、レーズンクッキー1個)
○じゃがりこ2個
○東北名物オランダせんべい
◎水500奸6本
○お茶500奸3本
○ブラックニッカ700ml

【作業用アイテム】
・ゴム長靴(1500円のやつ)
・耐油用ゴム手袋
・お古のジーパン
・お古のゴアテックス雨具
・ヘルメット(持っていない人も多いけど、余震が来たらちと怖い)
・マスク(メガネの曇り99%オフのヤツ。ふつうのマスクも使ってみたけど、メガネが曇って使いものにならなかったです)
・デイパック(昼食や飲料を入れるために。レジ袋なんかでも代用可)

【その他】
・ろうそく
・文庫本3冊
・使い捨てカイロ
・ウェットティッシュ(大事!)
・ごみ袋(雨対策等)
・ガムテープ
・トイレットペーパー
・医療品(マキロン、絆創膏)
・洗面具
・腰痛予防ベルト
・キャリーカート(荷物が重いので、これにのせて運びました)

■費用は?

【交通費】
・東京⇔仙台 6500円(3000円+3500円)
・仙台⇔石巻 1600円(800円×2)

【その他】
・長靴 1500円
・ゴム手袋 200円(キッチン用を買っていったけど、すぐに使い物にならなくなりました。耐油用のものは現地でたまたま譲り受けました)
・マスク 400円
・電池 500円
・食費&その他 5000円
・キャリーカート 3000円

計18700円

■その他の注意点は?

・自己完結の精神で
行けばなんとかなるだろう、誰かが助けてくれるだろう、と考えられる方も多いと思います。そして実際、たいていはなんとかなったり、助けられたりするものです。旅がそうであるように。ただ、他力本願で被災地に向かうことは本末転倒です。ふつうのボランティアとは違うのです。人が大勢死んでいる場所で活動する災害ボランティアです。衣食住の不自由な人がたくさんいる場所での活動なのです。自分のことはすべて自分でできるように準備していくことが求められるし、それが最低限のマナーだと思います(キャンプのスキルがないから、というのは言い訳になりません。ちょっと考えたり調べたりすれば誰だってキャンプ生活はできますし、もしその装備が用意できないのであれば、避難所外の宿泊施設を利用するか、あるいは被災地でのボランティア活動はやめて、別の形での支援に切り替えたほうがいいでしょう)。

・被災者の方々の気持ちを第一に
世界一周して本を何冊も出し、若者のカリスマのようになっているナントカという人が、100人ぐらい取り巻きを連れてボランティアに訪れ、夜にどんちゃん騒ぎをしていたそうです(この人は沖縄の島でも問題を起こしていたようですね)。ボラセンの局長も苦言を呈していました。それぞれ考え方も違うし、正解なんてないかもしれないけれど、第一に考えるべきは被災者の皆さんの気持ちだと思います。陽気にボランティアをするのもいいけれど、その前に、家や家財道具を流され、毎日避難所暮らしをしている人の気持ちを、真摯に、そしてリアルに想像してほしいです。そのうえで活動してほしいと思います。主役はあくまで被災者の方々です。

・作業への不満もあるだろうけど
側溝のヘドロ出しなどは、ひたすら単調で、ただただきつく、しかも現地の人とあまり関わることのない仕事です。でも上にも書いたように、ボランティア活動は被災者を第一に考えてするべきであって、自分の満足のためにするものではありません。地味な仕事もたくさんあるし、それに終始する可能性もある、ということを念頭に入れて現地に入ってください。ただ、仮に被災者の方たちとの交流がまったくなかったとしても、あの現場に行って汗を流すという経験は非常に大きなものを心に残すと思います。



以上、ちょっと厳しいことも書きましたが、深刻になりすぎる必要はないと思います。自分がやってみた実感としては、誰にでもできると思いましたし、実際に作業している人たちも特別な能力を持ったツワモノぞろい、というわけでは全然ありませんでした。ご年配の方や女性の方もたくさんいましたし、キャンプ生活は初めてという人も珍しくありませんでした。

もし、これ以外に知りたいことがあったらご質問ください。仕事がつまっているため、すぐには答えられないかもしれないけれど、できる範囲でお答えします。
その際、質問は明快に。ときどき、「南米の情報ください」などといった漠然とした質問をよこす人がいますが(だいたいそういう人は無記名なんだよなあ)、自分が何を知りたいのかをはっきり書いてください。そして質問はできれば5つぐらいまでにしてもらえると助かります。また、質問によっては当ブログに公開し、読者のみなさんに向けてお答えしたいと思います。その旨もご了承いただいたうえでお願いします。

ではでは、モヤモヤしている人が貴重な一歩を踏み出せますように。そしてその行動が被災地の力になりますように!



石巻ではアウトドア作家のホーボージュン氏とバッタリ再会しました。
彼は阪神大震災のときも現地に駆けつけ、ボランティアの指揮にあたったそうです。
その豊富な経験で得た知識、および指揮者の立場からの要望などが「ボランティア志願者へのメッセージ」としてまとめられています。
こちら(PDF版)。
ぜひ参考にしてください!

| 東日本大震災ボランティア |
『地図を破って行ってやれ!』文庫改訂版出ました。
2016年8月発売。幻冬舎刊。650円(+税)。アホな日本紀行です。単行本をすべて書き直しました。感想いただけると嬉しいです→ yusukejitensha@yahoo.co.jp
CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>
LINKS
PROFILE
RECOMMEND
大事なことは自転車が教えてくれた: 旅、冒険、出会い、そしてハプニング!
大事なことは自転車が教えてくれた: 旅、冒険、出会い、そしてハプニング! (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
最新刊は「自転車と冒険の楽しみ方」をテーマに、旅のハプニングやノウハウをおもしろマジメなタッチでつづった実用エッセイ集です。2014年2月28日発売。



RECOMMEND
地図を破って行ってやれ!  自転車で、食って笑って、涙する旅
地図を破って行ってやれ! 自転車で、食って笑って、涙する旅 (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
日本紀行第2弾。かつて恋した相手を探しにいったり、人生をしみじみと考えたり。もちろん、笑いやグルメも盛りだくさん!
RECOMMEND
道の先まで行ってやれ! 自転車で、飲んで笑って、涙する旅 (幻冬舎文庫)
道の先まで行ってやれ! 自転車で、飲んで笑って、涙する旅 (幻冬舎文庫) (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
ニッポン飲み食いハチャメチャ自転車紀行。文庫改訂版
RECOMMEND
行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)
行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫) (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
7年走って見つけた世界一の宝とは?
RECOMMEND
RECOMMEND
洗面器でヤギごはん (幻冬舎文庫)
洗面器でヤギごはん (幻冬舎文庫) (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
食べ物ストーリーでつづる世界一周紀行
RECOMMEND
台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ
台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ (JUGEMレビュー »)
石田ゆうすけ
台湾一の感動メシを探せ! 初のフォトエッセイ
RECOMMEND
道の先まで行ってやれ!―自転車で、飲んで笑って、涙する旅
道の先まで行ってやれ!―自転車で、飲んで笑って、涙する旅 (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
ニッポン飲み食いハチャメチャ自転車紀行
RECOMMEND
「勝ち論」 本気で仕事する24人からのメッセージ
「勝ち論」 本気で仕事する24人からのメッセージ (JUGEMレビュー »)

「本気で仕事する24人」にぼくが入っています(笑)。デカイこと言っています。





SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
モバイル
qrcode
SPONSORED LINKS