絶対観たい映画が2本あったのだが、
時間がなくてなかなか行けずにいた。
しかしGWは世の中の休日ムードが
僕の部屋の中にまでなだれ込んできて、
どうも仕事に集中できない。
ということで、このGWにまとめて
映画を観にいってきた。
ひとつめが『レヴェナント』。
クマに襲われ瀕死の重傷を負った男が、
過酷な状況を生き抜き、
ある男に復讐するという物語。
ディカプリオが悲願のオスカーを取った作品だが、
いや、これで取らないとウソでしょ、って感じの熱演ぶり。
くわえて平均気温マイナス25度で8ヵ月撮影、
なんていうのを聞くと、
このオスカーは半分慰労賞だよなぁと思ってしまう。
話題になっているクマとのファイトシーンは、ほんと強烈。
あまりにすごすぎて、途中から笑ってしまった。
監督の作家性が出ている映画なので、
(でもバベルやバードマンよりは抑え目)
エンタメ以外受け付けない
という人には向かない作品かもしれないけど、
映画が好きな人ならぜひとも劇場で!
見てから1週間たったけど、
興奮と余韻がまだ続いています。
もうひとつが『スポットライト』。
長年にわたってカトリック教会が隠ぺいしてきた、
神父たちの子供への性的虐待を
地方の新聞社が暴くというもの。
今年のアカデミー作品賞と脚本賞をとった
という先入観はゼロにして観たつもりけど、
いやはや、すごい完成度ですわ。
仕事柄、映画を観るときはどうしても
脚本のよしあしに意識が向くのだけど、
この映画の台詞はほんと
練りに練られているのがよくわかる。
ケチのつけようのない料理を食べているときのように、
台詞のひとつひとつがあまりに心地よくて、
幸福感を覚えてしまうぐらい。
もっともこの映画で語られる内容は、
怒りで血が沸騰するようなものなんだけど、
その一方で、映画全編に流れるテーマは
正義や責任、そして人としての生き様、といったもので、
僕のゆるい涙腺はあっという間に崩壊してしまった。
基本、会話劇なので、
アクション映画以外観ないという人は
楽しめないかもしれませんが、
でも退屈とは無縁の作品です。
映画好きの人なら是非ぜひ。
こちらの余韻も長くて極上、
役者たちの表情と台詞が
今でも頭の中を回っています。
2016.05.08 Sunday
クマと戦い、変態を暴く
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