山中戦、ショックでした。
うーん、作戦ミスですかねぇ。
本人も言っているけど、
もう少しガードを上げて足を使って
老獪に進めてほしかった。
ド素人の感想だけど。
話変わって、
知人のデビュー作『震災ジャンキー』
発売されました。
彼、小林みちたかくんはライター業をしながら、
今も毎月何度も福島に行って、
被災者の心のケアをする、
というボランティア活動をやっています。
繰り返すけれど、
東京から”毎月何度も”行っています。
なぜそこまでやれるのか。
あるいは、やめられないのか。
そのあたりの思い、
および活動先での出来事をまとめた本です。
ついでながら、この本で文学賞も受賞しました。
早速昨日から読み始めたけど、
いや、これは身びいきナシで相当おもしろいです。
心にパンチを食らい、体が衝き動かされる、
といった類の本ですね。
いつものスピードで読んでいたけど、
途中から姿勢を正して一語一語吟味して
読むようになりました。
まだほんの前半だけど、
心にとまった言葉を抜き書きします。
*
そもそもぼくは寄付やボランティアといった
慈善行為の類には無縁の人間だった。
*
顔ではわかった風を装っても、胸の内では
〈この世には絶対なんてないし、
ひょっとしたらわからんぞ〉
と重箱の隅を肥大化させたような屁理屈を
こねずに居れない面倒な少年だった。
子供ながら自分のひねくれた思考回路に
〈生きにくい人生を歩みそうだな〉
と将来が不安になってしまったほどだ。
案の定、成長過程でもみんながすっと理解していることに
1人勝手につまずき苦しんだ。
常識的な判断を問われる運転免許の試験には何度も落ちた。
合格に安堵する暴走族のすぐ後ろの席で
不合格になった時は相当悩んだ。
ただ〈ひょっとしたらわからんぞ〉という厄介な性格は、
ならば自分でやってみようという好奇心を育てた。
知りたいことは何かと自分の体で試してみた。
*
(3.11の前に、スリランカで災害支援をやったとき)
自分の体ほどもある物資を抱えた少女の笑顔に
胸が熱くなっていた。
それは人の不幸の上でしか
味わうことのできない罪悪感を伴った快感だった。
*