僕が世界一周に出発したころは、
インターネットがまだそれほど一般的ではなく、
各家庭にパソコンがあるわけでもなかった。
旅の途中からネットが爆発的に普及し、
各地にネットカフェが立ち始めたので、
僕も旅の終盤はネットを利用するようになったけど、
それでも郵便のエアメールは出していたし、
日本大使館気付で手紙を送るよう
友人に催促することも続けていた。
いま旅をしている人たちはどうしているんだろう?
日本大使館はあの寛大なサービスを
まだ続けてくれているんだろうか。
僕はエアメールが好きで、
いまでも外国人の友達にクリスマスカードを送っているが、
その返事はネットのクリスマスカードという…(笑)。
(4人ぐらいはちゃんと郵便で送ってくれるけど)
それはさておき、久しぶりに嬉しいエアメールが届いた。
現在自転車で世界一周をしている翔くんからだ。
アルゼンチンのポストカードである。
おお、遠いところからよく来たよく来た、
と裏を見ると、なぜか日本の切手が貼られ、
日本のとある場所の消印が。
几帳面な翔くんの字がこう語っていた。
「インフレの激しいアルゼンチンは郵送代が高いので、
泣く泣く友人に日本から送ってもらうことになりました」
その郵便料金にびっくりである。
なんとポストカードの送料が日本円にして500円!らしい。
そりゃ友人に託すのもわかる。
というより、そんな手間をかけてでも
出してくれる気持ちが本当にうれしい。
いい男なのだ。
ポストカードにはこうも書かれていた。
「日本出発してから1381日、
ようやく世界最南端の町ウシュアイアに着きました」
翔くんも僕と同じくアラスカスタートである。
僕も相当ペースが遅いと思っていたが、
僕がウシュアイアまでにかかった日数は1年と9ヵ月。
翔くんの1381日って……ほぼ4年やん!
ま、それだけ寄り道をして、
いい旅をしているんだろうなあ、彼なら。
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