フレンチの名店「シェ・イノ」のオーナーシェフは井上旭氏である。
ということで、昨晩は「シェ・イシ」がオープン。
友人夫婦を招き、ちょっと遅めのホーム新年会を開いた。
そもそも、友人が去年の新年会に凝ったフレンチを出してきたから、
今年は我が家の番ということになったのだ。
まずは前菜三種盛り。
手前から、
・蒸しネギとカニのマリネ、ディルを添えて
・いぶりがっこのクリームチーズ和え
・水ダコとグレープフルーツのマリネ
うしろをぼかしすぎたが、この日、メインシェフのイシは
料理に集中していたため、撮影はかなりいい加減である。
こんな箸を写すつもりはなかったのだ。
続いて冷たい前菜2皿目。
・活〆天然ヒラマサのカルパッチョ
包丁をガシガシ研ぎ、食べる直前にサクを切って、
カドをピンと立たせる。シェ・イシのこだわり。
3皿目。温かい前菜。
・龍神椎茸の香草焼き
肉厚椎茸、生ハム、パルメザンチーズの精妙なアンサンブル。
4皿目。本日のスープ。
・長野県産ポルチーニと北海道産ジャガイモのスープ
シェ・イシではシメジのことを
ポルチーニと呼んでいる。
5皿目。本日の魚料理1品目。
・山口県産天然ハナダイのポワレ、ジェノベーゼソース。
春らしい新緑のイメージで。
これまた食べる直前にバジルをすりこぎで当たり、
搾りたてオリーブ油と青森県産ニンニクを混ぜてソースを作成。
食卓に華やかな香りが広がります。
6皿目。本日の魚料理2品目。
・青森県産天然クロソイのポワレ、トマトソース
東京広しといえど、
メインの魚料理を2種類出す店が
どこにあるというのか⁉
ここにある!
そう、シェ・イシ!
トマトソースをつくるために
フュメ・ド・ポワソンから調理。
メバルのアラと香味野菜を1時間ほど煮込んで漉すと、
きれいなフュメ・ド・ポワソンの完成。
塩味をつけなくてもおいしい至高の一杯。
じつはこれ、前日に予行演習として
メバルのポワレをつくったときに出たアラでとったもの。
ついでなので、前日のメバルのポワレの写真も。
メバルは煮つけだけじゃないのだ。
さて、”本日”のコースに戻ろう。
魚料理2品のあとは、こちら。7皿目。
・白桃と国産レモンのソルベ
ま、はっきりいって、”ネタ”として
こういうことをやっているのだが、
(でも料理は本気)
このソルベがこの日一番ウケた。
シェフのイシ自身も
「このソルベを家で出して、みんなを笑わす!」
という高い野望のもとにメニューを組み立てたのである。
お口がさっぱりしたところで、8皿目。
メイン3品目。本日の肉料理。
・仔羊のステーキ、ブルーベリーソース
ソルベの次にしたかったのがこれ。
そして実際これが2番目に笑いをとれたし、
イシ的にはこれが一番うまかった。
奥ゆかしさゼロのイシはゲストたちに
「今日イチの料理はなんだった?」と聞いてまわったのだが、
それぞれ、クロソイのポワレ、ポルチーニのスープ、
蒸しネギとカニのマリネ、と感想が分かれた。
ふっふっふ。全部うまかったという証左である。
そして9皿目。
コーヒーとデザート。
・パンナコッタ、イチゴのコンフィチュールをのせて
生クリームを少なめにして軽い口当たりに。
とちおとめでつくったコンフィチュールの贅沢な香り。
ちなみにコースターは先日ミャンマーで買ってきた
手描きの漆器(といっても安い)。材質は竹。
本日の料理は以上です。
ありがとうございました。
いやあ、みんな笑ってくれたし、俺も笑った。
結局、シェフがいちばん楽しんだのだった。
ワインも4本空きました。