ボイジャービールを飲みに
大塚の「ブローズリー」という店に行った。
店に入ると早速目に入ったのは
ボイジャービールのポスターである。
僕の同級生が造っているクラフトビールだ。
去年の秋、和歌山の田辺に誕生したばかり。
年末に帰省して飲んだら、
同級生のよしみ抜きにして
抜群にうまかった。
仕事柄、クラフトビールはちょこちょこ
飲んでいるほうだと思うが、
そのなかでもうまいと思った。
ガツンと個性的なタイプではなく、
万人に愛されるであろう洗練されたタイプ。
クラフトビール文化が根付いているとはいえない
地方で展開するのであればこうなるのだろう。
とはいえ、しっかりと余韻が残る強さもある。
もともと実績のある男が作ったビールなので、
さすがのクオリティだな、と感心した。
田舎ではボトルで飲んだのだが、
大塚のこの店「ブローズリー」ではタップからの1杯。
僕は「コッパー」という商品がうまいと思うのだが、
そちらの樽は数日で飲み干されたようだ。
お客さんからの評判は上々だったとか。
飲めなかったのは残念だが、なんともうれしい。
写真の商品「ゴールド」ももちろんうまい。
月並みながら、合わせるのはやっぱりフィッシュ&チップス。
モルトビネガーを親の仇のようにかけて食べる。
余談だが、世界旅行中にこのスタイルにハマったため、
帰国直後、マクドとかに行ってポテトを頼むたびに
「酢をください」と言っていた。
でもどこもくれなかった。
というか置いていなかった。
(ちなみに欧米ではマクドにも置いてある)
最近は外国人も増えてきたので、変わったかな?
ところで、お店のメニューにこんなのがあった。
タイトルに「Happy Easter」とある。
イースター、つまりキリストの復活祭を
祝うメニューらしい。
でもこのイースターになじみのある日本人が
どれだけいるというのか。
「イースター? モアイか?」
と思われるのがオチだろう。
それなのに記念メニューとは笑止千万。
なんでもかんでも西洋かぶれしやがって。
と毒を吐きつつ、しっかり店の策略にはまって、
「ふわふわ卵と海老とパクチーのタルタルのせ」
というイースターメニューを頼んだら、劇的にうまかった。
店を出たところで、
「石田さんですか?」
と名前を呼ばれた。
振り返ると若いイケメンがいる。
鏡かと思ったら、そうではなくて、
拙著の読者さんだった。
10年ほど前にやったトークにも来てくれたらしい。
そのときは中学生だったそうな。
「その後、京都の大学に行って、
おもてにもちょくちょく行きました!
あそこうますぎます!」
僕がブログで日本一の居酒屋と書きまくっている店だ。
で、彼はいまは大学を卒業して、
メニュー開発や各種プロモーションを行う会社にいるのだとか。
で、イースターを盛り上げようと
さまざまな店と組んで仕掛けているという。
そっかー!
いや、イースター素晴らしいと思うよ!
有意義だよ!
と僕は心から彼にそう告げ、さっき食べた
「ふわふわ卵と海老とパクチー云々」
のレシピをしつこくねちっこく聞いたのだった。