プロボクシングには4団体あり、
それぞれに王者がいて、
ほかにも暫定王者など
よくわからない王者もいるので
世の中、世界チャンピオンだらけだ。
この中で一番強いやつを決めよう、
ということで始まったのが「WBSS」、
ワールド・ボクシング・スーパーシリーズである。
日本の”至宝”、井上尚弥がこれの準決勝に挑んだ。
試合会場はスコットランド。
日本時間の朝4時だか5時だかに試合開始。
WOWOWがライブ放送していたが、
僕はこれに入っていないので、
21時からの録画放送を見ることにした。
そのために朝からネットを切り、
携帯のニュースも目に入らないようにし、
さらにはボクシング好きの友人たちには
「ライブ状態で観るので、
結果をメールしないように」
と予防線を張っておいた。
生きづらい世になったものだ。
しかしそこまでやった甲斐があった。
とくに1ラウンドの攻防には、
稀に見る緊迫感があった。
相手のロドリゲスもさすがに無敗王者で、
思った以上に強い。
井上の被弾なんて、
これまでほとんど見たことがないのに、
昨日は何発かもらっていた。
放送時間は残り20分ほど。
序盤で決着がついたのは明らかだが、
もしかしたら井上が一発いいのをもらってKOされる、
なんて大番狂わせが起きた可能性もある。
1ラウンドを見る限りそう思え、
まさに手に汗べったり、心臓バクバク状態。
で、2ラウンド目に衝撃の結末が待っていた。
井上の左フック一発でロドリゲスがダウン。
無敗王者がその一発で戦意喪失し、
自分の陣営に向かって
もうダメだ、と弱々しく首を振っていた。
とんでもないものを見てしまった。ライブで。
バンタム級にはもう相手がいないんじゃないか、
と思ったら、いた。
ネリだ。
虫唾が走るので
あいつには関わってほしくないけど、
うーん、でもやっぱり本音では見てみたいな。
それにしても、
野球の大谷翔平の活躍を見るにつけ、
この時代に生きてよかったとつくづく思うが、
井上尚弥もそう。
感謝感謝です。