2005.12.31 Saturday
1年の長さ
とうとう今年最後の日になりましたねぇ。
年を経るにつれ、1年という期間がどんどん短くなるように感じますが、とくに今年はあっという間でした。なんでかな? とちょっと不思議になります。今年は東京に引っ越したのに……。
普通、生活環境を変えたりすると、時間の流れがゆるくなりませんか?
成人してからいちばん長かった1年は世界旅行の初年度でした。出発から1年経ったとき、365日のどの日を振り返っても、何があったか、だいたい思い出すことができ、その内容の濃さに感動したものです。こんなに長い1年をこれから何度も繰り返せるんだ、と嬉しくなりました(ちなみに、その翌日にペルーで強盗に遭い、身ぐるみはがされたのだけど)。
ところが、旅の生活も時が経てば経つほど「体感時間」がどんどん短くなります。アフリカを走り終え、「日本に帰る旅」になってからの2年半はまさに矢のごとし。最初の1年よりもこの2年半のほうがはるかに短く感じられました。実際は2倍半の長さなのに。
このことを「人生」に置き換えると少し怖くなります。人生の折り返し地点を過ぎると、「体感時間」はもっともっと加速するんじゃないか、と。
それを食い止める方法を考えました。
折り返さなければいいんです(笑)。
折り返しポイントは、ある期間の中間地点を指すとは限らないと思うんです。すなわち人生80年としたら、必ずしも40歳が折り返しではない。
ぼくの旅でいえば、旅の期間の中間地点はヨーロッパを走り終えたころでした。しかしそれからが長かった。アフリカに入り、大陸南端の喜望峰をめざした1年3ヶ月は、再び時間がゆっくり流れました。
旅の時間が加速し出したのは、アフリカを終えて飛行機でロンドンに戻り、そこから日本に向かって走り始めてからです。
つまり、「期間」が問題なのではなく、「精神的」に折り返したときに、時間は速く進み出すのではないかと。
ではどうすればいいか。
折り返さないように、常に前に向えばいいんです(笑)。
常に新しい何かにチャレンジすることで(ごちゃごちゃ書いたわりには凡庸な結論だけど……)、新しい感性が働き、細胞が活性化する。感じることが多くなれば、1日1日が克明になる。
今年は仕事が充実しました。それについてはまったく申し分なく、関係者の皆さんや読者の皆さんに感謝の念が絶えません。
ただ、東京に拠点を移し、環境が変わったにもかかわらず1年が速く感じられたのは、チャレンジが少なかったからじゃないか、と今年を振り返ってみて思うのです。仕事の多くは過去の旅を書くことでした。書くこと自体が常にチャレンジであり、おもしろいのですが、自分自身の手ごたえとして、前にガシガシ進んでいく感じはどうしても薄れます。
来年は、アラスカを走り始めたころのように、みずみずしい気分でペダルをガシガシ踏んでいきたいと思います。そのための準備も少しずつ進めています。ま、その前に世界旅行の本をもう1冊出す予定ではありますが(笑)。
もうひとつ、今年のいちばんの心残りは、仕事にかまけて読書量が極端に落ちたこと。来年は読みます。目標100冊。ここに書くことで自分を鼓舞しています(笑)。
ではでは、みなさんよいお年をお迎えください。
来年もよろしくです。
年を経るにつれ、1年という期間がどんどん短くなるように感じますが、とくに今年はあっという間でした。なんでかな? とちょっと不思議になります。今年は東京に引っ越したのに……。
普通、生活環境を変えたりすると、時間の流れがゆるくなりませんか?
成人してからいちばん長かった1年は世界旅行の初年度でした。出発から1年経ったとき、365日のどの日を振り返っても、何があったか、だいたい思い出すことができ、その内容の濃さに感動したものです。こんなに長い1年をこれから何度も繰り返せるんだ、と嬉しくなりました(ちなみに、その翌日にペルーで強盗に遭い、身ぐるみはがされたのだけど)。
ところが、旅の生活も時が経てば経つほど「体感時間」がどんどん短くなります。アフリカを走り終え、「日本に帰る旅」になってからの2年半はまさに矢のごとし。最初の1年よりもこの2年半のほうがはるかに短く感じられました。実際は2倍半の長さなのに。
このことを「人生」に置き換えると少し怖くなります。人生の折り返し地点を過ぎると、「体感時間」はもっともっと加速するんじゃないか、と。
それを食い止める方法を考えました。
折り返さなければいいんです(笑)。
折り返しポイントは、ある期間の中間地点を指すとは限らないと思うんです。すなわち人生80年としたら、必ずしも40歳が折り返しではない。
ぼくの旅でいえば、旅の期間の中間地点はヨーロッパを走り終えたころでした。しかしそれからが長かった。アフリカに入り、大陸南端の喜望峰をめざした1年3ヶ月は、再び時間がゆっくり流れました。
旅の時間が加速し出したのは、アフリカを終えて飛行機でロンドンに戻り、そこから日本に向かって走り始めてからです。
つまり、「期間」が問題なのではなく、「精神的」に折り返したときに、時間は速く進み出すのではないかと。
ではどうすればいいか。
折り返さないように、常に前に向えばいいんです(笑)。
常に新しい何かにチャレンジすることで(ごちゃごちゃ書いたわりには凡庸な結論だけど……)、新しい感性が働き、細胞が活性化する。感じることが多くなれば、1日1日が克明になる。
今年は仕事が充実しました。それについてはまったく申し分なく、関係者の皆さんや読者の皆さんに感謝の念が絶えません。
ただ、東京に拠点を移し、環境が変わったにもかかわらず1年が速く感じられたのは、チャレンジが少なかったからじゃないか、と今年を振り返ってみて思うのです。仕事の多くは過去の旅を書くことでした。書くこと自体が常にチャレンジであり、おもしろいのですが、自分自身の手ごたえとして、前にガシガシ進んでいく感じはどうしても薄れます。
来年は、アラスカを走り始めたころのように、みずみずしい気分でペダルをガシガシ踏んでいきたいと思います。そのための準備も少しずつ進めています。ま、その前に世界旅行の本をもう1冊出す予定ではありますが(笑)。
もうひとつ、今年のいちばんの心残りは、仕事にかまけて読書量が極端に落ちたこと。来年は読みます。目標100冊。ここに書くことで自分を鼓舞しています(笑)。
ではでは、みなさんよいお年をお迎えください。
来年もよろしくです。