石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
再処理工場のめっちゃ怖ーい話。
昨日のトークライブも満員御礼、みなさん本当にありがとうございました。それと、主催してくれたリーくんにゆっきぃ、今回もありがとうね。感謝してます。
72歳という高齢の女性まで来られていたのには驚きました。地下の怪しげなバーに人が密集し、スライドショーを見ながら、ときどきクラシックを聴く、というあの異様な空気を彼女はどう感じられたでしょう。ちょっと聞いてみたいものです。

さて、昨日はそのトークライブの前に、国立市で映画を観てきました。
これまでいろんな人から勧められた映画『六ヶ所村ラプソディー』
青森、六ヶ所村に作られている核燃料再処理工場にまつわるドキュメンタリーです。
推進派、反対派双方の見解を映し出すという謳い文句のわりには、あきらかに反対派の意見に寄った映像、および編集意図が感じられ、またその底を流れる主張には既視感が否めなく、ちょっとそれが残念でした。自分などは小さいときから原発反対なので、それゆえに自分とは逆の立場にいる推進派たちの論理や思い入れなどを知りたかったし、そういう部分もきっちり伝えてほしかったな、と。

ただ、それでもこれはひとりでも多くの人に観てもらいたい映画です。背筋の凍りつくようなデータがたくさん語られています。
いくつか、簡単に列挙しておきます。

・六ヶ所村再処理工場が本格稼動すれば(映画では2007年からとなっているが、2008年に延期された模様)、大気と海に放射性物質を垂れ流すことになる。その1日の排出量は、普通の原発1基が1年で出す量に相当する(ただし、この数値に懐疑的な意見もあり)。
・イギリスの再処理工場周辺では、小児白血病の発症率が通常の10倍に。
・六ヶ所村の再処理工場が出す放射性物質の量は、イギリスの再処理工場の約2倍。
・イギリスの再処理工場は2005年に大事故を起こし、汚染は免れたものの、閉鎖される見通し。

さらに詳しいことは映画をご覧あれ。
自主上映という形で、全国各地で上映されています。詳しくはこちら

あと、ドキュメンタリーつながりで、以前にも書いた『水になった村』、現在大阪と長野でやっています! こちらもぜひ! →上映スケジュール

明日から紅葉の取材に行ってきます。宮城、鳴子峡周辺を散策する予定。
| 社会 |
トークライブ in 台風
昨日は上野のバーでのトークライブでした。第2弾のヨーロッパ編。
台風通過で、ぼく自身外出をためらうほどの雨風でしたが、みなさん、よくぞ集まってくださいました。ほんと、ありがとうございました。

それで気分が上がったせいかどうかはわからないですが、昨日は調子にのってしゃべりすぎてしまいました。夜の7時すぎから始めて終わったのが11時すぎ。休憩をとりながらとはいえ、約4時間。これまでの最長記録です。
うう、すみません、おケツが痛かった人もおられたんじゃないでしょうか。今日はもう少しパッパッとやっていきます。
| 講演 |
亀田の謝罪会見はもしかして
もういいよ、って感じだけど、亀田。
1週間前のオヤジ&大毅の謝罪会見に続いて、昨日は長男の興毅が謝罪していた。会見は1時間半近くにも及び、テレビでもその模様を生放送で長時間伝えていたようだ。報道陣は約200人。興毅がオヤジのことを話しながら涙ぐみそうになったら、「そりゃあ!今やあ!」とばかりフラッシュがバシャバシャバシャッ! 

その生放送を見ているうちに(見とるんかい!)、ああ、なんや、そういうことかあ、と一人合点した。ま、勝手な想像だけど、つまりこれはプロモーションか、と。

たしかに、前の謝罪は不十分だとは思うけど、でも「もはや誰が求めているの?」 と首をひねりたくなるほどの執拗な謝罪会見。そしてあらゆるテレビがそれを長時間垂れ流す異様な熱気。なんか妙じゃないですか? つまり、こうじゃないかと。
シャブ中患者のような顔をしたあの会長は、神妙な面持ちで会見に臨みながら、そのじつ頭の中で「会見の内容の良し悪しなんて関係ねえ、亀田よ、1分でも多く映れ、そして1人でも多くの人に目に触れてもらって、次の試合をみんなが観たくなるように盛り上げていくんじゃああ、ぐへへへげへげへげへ」と哄笑しているんちゃうの? なーんてね。あは。
うん? そういえば、前の会見は夕方で、今回は朝9時。広い視聴者層を捉えていますな。

そうそう、大毅も気分が落ち着いたらまた謝罪会見するんだとか。
そのあと、まだ反省が足りない、って今度はオヤジの出番かな?
お、三男も来るか?
| 社会 |
世界一のクラゲ
山形に加茂水族館というのがあり、そこには「世界一のクラゲ展示室」という看板がかかっている。それを見たとき、「おわ、どんなでかいクラゲやねん!」とぼくは小6のガキのように興奮したのだが、よくよく考えてみると、どうやらクラゲの「展示数」が世界一、ということらしい。じゃあいいや、とスルーしたのだけど、あとから気になり、雑誌の記事にもちょこっと書こうと思い、それで加茂水族館のサイトを見てみると。

たまらなくいいのである。
館長のあいさつ、これがもぞもぞと全身痒くなるぐらい、いいのである。そしてぼくはこの水族館に立ち寄らなかったことを、飛行機代をケチってイースター島に行かなかったことぐらいに後悔してしまったのだ。

ということで、暇でどうしようもない方はぜひ、ご一読あれ。
こちら



| 生活 |
3倍の値段の豆腐
東京は物価が高いと思っている人が多いようだが、そんなことはない。
たとえばぼくの住む阿佐ヶ谷。
いつもお釣りを50万円くれる近くの八百屋では、納豆3パックが常時60円。ニラが1束50円。スーパーの西友では木綿豆腐が48円。もちろんちゃんとした標準サイズの豆腐である。

で、毎日豆腐の味噌汁を飲まないと気がすまないぼくは、いつもこの48円豆腐を買っているのだが、昨日は浮気をした。きりたんぽ鍋パーティのためだ。

今年できたばかりのきりたんぽと今話題の比内地鶏のスープが、秋田の友人から送られてきた。そこで鍋をしようと西友に行き、送られてきた高級素材にあわせるために、豆腐をはりこんで、いつもの3倍、148円もする「有機木綿豆腐」を購入した。そうして近くに住む変態詩人ツヨシの家へ。

きりたんぽもスープもさすがに絶品、さかんに唸りつつ咀嚼・吸飲していたのだが、しかし昨日の主役は豆腐だった。
一口食べた瞬間、
「!」
目を見開き、それから「どおくまん」の漫画のようにくえっくえっと火を吹き、泣きながら叫んだのである。
「いままで食ってた豆腐はなんだったんじゃあ」






| グルメ |
森の目覚め
寝る前に観葉植物を顔のそばに置く。
翌朝、目が覚めると顔が緑に包まれている。タイマーをセットしたステレオからはクラシックの静かな旋律。こりゃあ、朝から気分がいい。

なんてことをだいぶ前に書いたのだが、昨日久しぶりにそれをやってみた。
すると、まだ暗いうちからスッと目が覚め、草の匂いをかぎ、ぐずぐずすることなく壮快な気持ちで起床。コーヒーを入れ、少し小説を読み、それから原稿に向かった。

もともと朝は強いほうだが、それにしても今朝の寝起きはよかった。
そういや、旅先で、緑の鮮やかな森林の中で野宿したときはいつも気持ちよく起きていたな。

ということで今晩も顔のそばに観葉植物を置いてみようと思う。明日の朝はどんな風に目覚めるかな、と釣りに行く前日のガキのようにワクワクしている。はは、この幼稚さのおかげで日々けっこうおかしい。



| 生活 |
スダチ!
徳島はやはりスダチなのですね。
講演に行ってちょっと感動しました。サンマに絞るものとばかり思っていたら、刺身にもから揚げにもとにかくスダチ。どの店でもごく当たり前のように、コーヒーにフレッシュがつくかのように、かなり多くの料理にスダチの4分の1カット、8分の1カットがついてきます。でもってスダチを振った刺身のうまいこと! レモンの酸味よりもずっとマイルドで、香りも柔らか。素材の味が何層にも膨らむよう。ぼくがアホみたくうなっていると、講演を主催してくれたグループのひとりが「スダチなんてそのへんに落ちているよ」と。ひやあ、徳島、素敵なところじゃないですか!
でもこのスダチの使い方はどうかなあ? と思った一瞬が。
車窓から見えた白いビルにこんな看板がありました。
「ビジネスホテル すだち」

さて。
話は変わりますが、大阪のバー「吟遊詩人」でのトークライブ。何人かの方から「電話がつながらん!」とメールをいただきました。オーナーのジャンくん(といっても日本人)の携帯に電話して聞いてみると、理由は忘れましたが、「昼間はつながらない」とのこと。なので、電話で予約される場合は夜に、それ以外はメールでご予約いただければ幸いです。

| 生活 |
大阪トークライブ、昼の部を追加
明日は徳島の中学校で講演です。
朝の5時起きの予定です。
で、いまは夜中の1時20分。
うーん。

さて、先般お伝えした大阪での講演。
おかげさまでもうすぐ定員が埋まりそうな感じです。
そこで、オーナーと話し合い、昼の部を追加することにしました。

【日時】
11月24日(土)
●昼の部  OPEN 13:30 START 14:00〜
●夜の部  OPEN 19:00 START 19:30〜
【チャージ】
昼夜とも ¥1500 + 1ドリンク

※昼夜とも20名限定で、要予約。完全入れ替え制です。

予約先:吟遊詩人 06−6599−0560・soundbar@taupe.plala.or.jp





| 講演 |
朝の電車での戦い
神田駅で電車を降りる。
と、ホームに異様なものが落ちている。なんと、携帯である。
異様に見えたのは、そのジャラジャラついたストラップ。美少女アニメのフィギュア様の小さな人形が5、6体。さらに携帯の白いボディには星の立体シール。

なんじゃこら、とその携帯を拾い上げた瞬間、視線を感じた。顔をちらと上げると、サラリーマン風の若い男がとがめるような目でこっちを見ている。
違う、違う、こんなもの盗りはしない。ただ、俺はこれを駅員さんに届けようとだな。だって悪いヤツに拾われたらよくないでしょ。
と、そこに乗り換えの電車がやってきた。時計を見ると、約束の時間まで少しも余裕がない。うわわ、どうする? ええい、乗っとけ! と、ジャラジャラ携帯を持ったまま電車に飛び乗り、空いている車内の1席に座った。するとさっきのサラリーマン風の男もぼくに続いて電車に乗り、目の前の席に座るではないか。まるでぼくを監視するかのように。
う、う、どうする、この携帯? ポケットに入れたら盗ったと思われてしまう。でも手に持ったままだと他の乗客の目が痛い。
(あのヒゲのおっさん、あんな気色の悪い携帯持ってるよ)
違う、これは俺のじゃない。こんな携帯、家をくれても持つか!

ぼくは携帯をひざの上に置き、それを見られないように、両手を組んで上にかぶせた。しかしアニメキャラの人形が多すぎて、手の中に納まりきらない。気が気ではない。指をいろいろ広げてみたが、どうしても美少女フィギュアが指のあいだから出てくる。おおお、誰もこっちを見ないでくれ。と、そこで、その携帯が鳴ったのである。ボン、とケツから火が出て、体が座席から10センチほど浮かんだ。

九死に一生を得たのは、携帯がマナーモードだったこと。でもガラ空きの車内ではバイブの音でもよく響く。早く止んでくれ、早く止めよ、おい、と携帯を見ると、「公衆電話」という表示。携帯の持ち主、女子高生の青ざめた顔が浮かんだ。
大丈夫だ、心配するな、ちゃんと届けてやるから。でもいろいろあって、なぜか俺はあんたの携帯と一緒に電車で移動しているのだ。

やがて携帯のバイブが止み、上野駅について、改札にダッシュ。再びバイブが鳴る前に駅員に渡すことができたのであった。
ふぅ。今日もいいことをした。


| 生活 |
お知らせ
ちょっとバタバタしていて、連絡が遅くなりましたが……。
右に出ている「トークライブ in 上野」、両日とも埋まってしまいました。たくさんのご予約ありがとうございます。
なお、キャンセル待ちは受け付けております。また、ご予約をキャンセルされる場合は早めにご連絡いただけると幸いです。

あと、これはどうでもいいことですが、この2つ下に書いた「メダカ」の話、これを読んだぼくの友人はメダカの入った鉢をソフトボールぐらいの大きさと想像したようです。違います! サッカーボールぐらいの大きさです。でもそれが書かれていないと、電車で鉢を運ぶシーンが全然おもしろくないですね。






| 講演 |
★新刊が発売されました
『自転車お宝ラーメン紀行』 レトロな路地や古い喫茶店など都内の“お宝”を探索しつつ、昔ながらのラーメンを目指す大冒険(?)紀行です。産業編集センター刊。1100円+税。感想お待ちしています!→yusukeishida@hotmail.com
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食の雑誌「dancyu」のウェブサイトに「世界の〇〇〜記憶に残る異国の一皿〜」というアホな記事を書いています。→https://dancyu.jp/series/ikokunohitosara/index.html
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