石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
野宿へと
例年より寒い今日この頃。
今から多摩川で野宿してきます。
野宿お誕生会です。
酔狂でしょ。でも暇じゃないんですよ、別に。
詳しくは明日にでも。
| 生活 |
未来のテレビ
地デジ対応テレビ? なんじゃそりゃ。 って感じで、ぼくのテレビはかれこれ20年使っている14型。リモコンは布団たたきだ。柄の部分をチャンネルボタンに当て、ぐいと押せば番組が変わる。リモコンの有効範囲は約1.5メートル。腕の長さが含まれているわけですね。

ぼくの部屋に遊びにきた友人はみんな一様にテレビをほめる。ノスタルジーを覚えるらしい。

テレビ台はダンボール箱だ。ただし、ぼくの美意識はダンボール箱をそのまま使うことを好まない。アジア雑貨店で売られている柄入りの布を箱に巻いて使っている。都会的なのだ。

テレビは故障ひとつしたことがない。世界旅行中、7年半ものあいだ物置に眠らせておいたが、帰国して電源を入れてみると、昨日までフル活動していたかのように元気よく映像が映った。マイコン制御の洗濯機なんかは7年半で完全に機械が腐り、電源を入れてもうんともすんともいわなかったのに。

その無骨なテレビとも、昨日とうとうお別れすることになった。
近くに住む友人Gくんがシンガポールへ転勤することになったからだ。引越し後のゴミ漁りに行くと、巨大なブラウン管テレビがあった。電気式リモコンまであった。テレビ台まであった。これらをぜんぶくれるという。Gくんが帰国するころには地デジ放送になっているから、この旧式テレビは不要になるのだと。

それらを台車にのせ、必死こいて我が家に移動。ガラス扉のついたテレビ台と巨大テレビを部屋の隅に設置すると、それだけで部屋の雰囲気が変わり、青年実業家になった気がした。さらにリモコンを押すと、ブワンと音が鳴り、大画面に映像が浮かんだ。おおお、腕を伸ばさなくてもチャンネルが変わる。こんなハイテクテレビが自分の部屋にあるなんて。俺って進んでるっ。


| 生活 |
あるシンパシーと、ラジオ出演
テレビのバラエティー番組やドラマをほとんど、というか、まったく見ないので、ぼくは芸能界に疎いし、あまり興味もない。ただ、そんなぼくでも相田翔子さんには勝手にシンパシーを感じている。「Wink」時代のお人形さんのような雰囲気も、『世界ウルルン滞在記』の落ち着いたたたずまいも、なんか気になっていた。そしてそのつぶらな瞳は、時々ブラウン管を通して、ぼくのことを見ているように思えた。気のせいではない。なぜなら、一度、ぼくがテレビに向かってうなずいたら、彼女もうなずいたからである。

そしたら先日、ラジオのディレクターから電話がかかってきて、相田さんの番組への出演を依頼された。うーん、やっぱりそうか。あのシンパシーはそういうことだったのか。そこにつながっていたのか。

ということで昨日、収録があったのだけど、ほんと、イメージどおりの人だった。柔らかいオーラが出ていて、対応も誠実そのもので、ほんで目がめっちゃキレイ。ずいぶん前にぼくの3作目『洗面器でヤギごはん』を読んでくれたらしく、番組のなかでも紹介し、何人かの友達にも勧めてくれたのだとか。

聞くと、彼女も高校生のとき、北海道から東京まで1000キロの道のりを自転車で旅したそうである。友達3人と先生と。すごくいい思い出になっているそうな。
夕日に染まるモニュメントバレーを見て感動するという経験も持っていて、おお、なんか共通点ばかりだ。しかも彼女も魚座。おお。やっぱりあのシンパシーは……って、もういいか。


放送は来年1月から1ヶ月間、毎週土曜日の朝9:30〜10:00で、放送局はFMナック5、番組名は『地中海SOUND STROLL』です。 







| お仕事 |
タフガイの牡蠣対決
タフな男になりたい、と子どものころから思っていた。
自転車世界一周をしたのも、その思いと無関係ではない。
そして実際、旅をしてみると、見事タフになって帰ってきた。

2年ほど前、生牡蠣にあたった。これがなかなか強烈で、上からはアイスランドの間欠泉、下からはベネズエラのエンジェルフォールズのごとき噴出。絞りつくされたぼくはナスカのミイラになっていた。

そして先週。食べに行った店で生牡蠣が出てきた。2年前の悶絶が頭をよぎったが、ぼくはタフガイだ。こんなもん、俺の鋼鉄の胃が粉砕してくれるわ。と、パクッ。うまあ。やっぱいいね、冬は生牡蠣やね。

それから約3時間後、タフガイは一晩中、便器を恋人のように抱きしめ、ときどき爆音とともにアスワンハイダムの大放水を行なった。
おそらく、この日食べた生牡蠣がぼくの人生で最後の牡蠣になるだろう。涙と脂汗にかすむ目で自分の吐しゃ物を眺めながらそう考えていたのだが、そのとき思い出したのが秋田のOくんである。

Oくんとは1ヶ月ほど前に出会った。元甲子園球児という、輝かしい肩書きを持つ男なのだが、胃が弱い。特に牡蠣を食べると必ず当たるという。しかし彼はだてに甲子園で5割打っていなかった。吐いても吐いても大好物の牡蠣を食べ続けるというのだ。カ……カッコいい。彼のような男こそ本当のタフガイだ。ぼくは彼のような男をめざす。




| 生活 |
ケツ蹴られながらハイ
東京に帰ってきました。
昨日は大阪で昼夜のダブルヘッダー、トークライブ。お越しくださったみなさん、ありがとうございました! 虚弱体質ゆえ、2発のライブでどれだけ疲れるか不安だったのですが、いまは妙にテンションが上がっていて元気です。仕事にケツを蹴られているからでしょう。締め切りが溜まってる!

このところブログの更新もおろそかになっていました。
ちょっと気合入れて書いていきます! たぶん!

| 生活 |
東北の空気
秋田から帰ってきました。
にかほ市の小学校2校で講演してきたのですが、いやあ、なんかよかったです。体育館の中で学芸会のようなものをやっていて、子どもたちが東北のアクセントで芝居をやっていて。体育館にはござが敷かれ、おとん、おかん、おじいちゃん、おばあちゃんらがそのござの上にあぐらをかき、子どもたちや孫たちの素朴な演技に拍手を送っていて……。
とまあ、それだけなんですが、なーんかシミジミしてしまいました。ぼくは南国生まれのせいか、それとも前世で何か関わっていたせいか、北日本に並々ならぬあこがれがあります。子どもたちが普通に東北弁をしゃべっているだけで何か心に触れるものがありました。
すべての出し物が終わったあと、体育館の中で餅つき大会が行われ、みんなで雑煮を食べました。にかほの雑煮(秋田の雑煮?)は鶏のダシがきいた澄まし汁。つきたての餅は腰があって、とてもおいしかったです。

温かく迎えてくださった学校関係の皆様、そして今回も労を惜しまずにがんばってくださった『夢を聞く会』の皆様、本当にありがとうございました。
さて、明日からは関西です。

| 講演 |
ワンセグ・・・いるか?
某出版社からの帰り道、新しく購入した携帯でさっそくテレビを見た。
大事なサッカーの試合があるのだ。ああ、ワンセグってなんて便利なんでしょう。

と思っていたのは最初だけで、見ているうちにアホらしくなってきた。
選手たちはアリのように小さくて、まるで記号が動いているようだ。臨場感なんてかけらもない。何よりもこの画面を見ている自分が嫌だ。なんかせせこましい。ああ、やっぱり俺にはワンセグなんていらなかった。自分が見るとしたらスポーツだけなのに、それがぜんぜんおもしろくない。もっと小さくて軽い携帯にすりゃあよかった。

ああ、オチもねえ。。

ということで、今からまた講演で秋田です。
今月、取材も入れると、秋田にはなんと三回も行くことになります。ひゃあ。





| 生活 |
ドラえもんな携帯
あまりにも天気が気持ちいいので、うどんを食べに行った。
そしたら以前、近くの小学校で講演したときに来ていたお母さんという肩書きのお姉さんに会った。お姉さんはその店で働いているらしい。お姉さんはぼくに温泉卵をサービスしてくれた。天気のいい日は何もかもが気持ちいい。

うどんを食べて二日酔い気味の頭をすっきりさせたあと、今度は携帯の店に行った。
ぼくが使っていた「ツーカー」は2、3年ほど前に「au」に吸収された。それからもしばらくは同じサービスを受けられていたのだが、<来年3月で「ツーカー」のサービスを終了します、つきましては「au」に切り替えてくらはい>という案内が1年ほど前から来るようになった。さらにこの春、「au」の姉ちゃんはわざわざ電話をかけてきて、ぼくに切り替えを勧めてきた。しかし切り替えるには機種を新しくしなければならず、その機種は有料だと抜かしやがる。ふざけるな、お前らの都合でこんな面倒なことになったんやろ、なのになんで俺らが金出して機種を買わなあかんねん! と言うと、「そ、そうですよね」、と姉ちゃんは答えた。

で、それから数ヵ月後、<今なら交換機種も無料!>という案内が来た。ぼくは腹の中で笑った。「au」も必死なのだ。来年3月のサービス終了と同時に「ツーカー」ユーザーが他社の携帯に流れないように。
もっと待ったら、さらにおいしい特典がつくんやないやろか、とぼくはそのときも切り替えを保留した。すると、1か月ほど前からこんな案内が来るようになった。
<今ならauに切り替えると2000円キャッシュバック!>
ぼくは腹を抱えてグッハッハと笑った。
もっと待ったろかい、そのうち車でもつくんちゃうけ、と思ったのだが、今持っている携帯のバッテリーがかなりやばくなってきたこともあり、さらに今日は天気がよかったこともあり、2000円キャッシュバックで許したろか、と仏さんのような心でauショップに出向いたというわけである。

で、新しく購入した携帯。
なんとテレビが見れるやないか!
いったい世の中どうなってるねん!(頭の中、遅すぎやろ)


| 生活 |
さつまりこ!
「さつまりこ」を食べた瞬間、いろんな思いがフラッシュバックのように駆け巡り、ぼくの脳はシアトルまで飛んでいった。
カルビーのベストセラー商品「じゃがりこ」のさつまいも版だ。カリッというあの歯ごたえはそのままで、さつまいものホクホクした香りと自然な甘さを出すことに成功している。すごい。正直、「じゃがりこ」の歯ごたえ、略してジャガハゴが、甘い味に合うのかどうかいぶかしんでいた。ところがどうだ。この見事なマッチングは。しかもあっさりしているのに味に何層もの奥行きがある。ピキーンと稲妻のような直感が走り、原材料名を見てみると、やっぱりそうだった。「アミノ酸」、つまり化学調味料が入っていないのだ。カルビーすげぇ。ポテトチップスの「うすしお」や「のりしお」でもカルビーは脱化学調味料を実現しており、ぼくは「ふふーん」とアゴをなでていたのだが、ふむ、これについては後日、また語らせていただく。

それはともかく、さつまりこ。お、美しい語感だ。それはともかく、さつまりこ。
……いやいやほんまにそれはともかく。
カリッカリッという音と絶妙な味わいに身を震わせながら、ぼくはシアトルでの日々を思い浮かべていたのだ。
この春、シアトルのとある学校に講演に呼ばれ、ついでに友人の家に寄った。そのとき、手土産に、東京の空港でなぜか売られている京都の銘菓、「おたべ」、いわゆる生八橋を買っていった。彼らには斬新な味に違いないと。

3世代の友人の家族がぼくを迎えてくれた。内心ニヤニヤしながら彼らに「おたべ」を差し出すと、小さい子どもたちは異国のお菓子に躍起となってとびついた。ところが口に入れた瞬間、悲しげな表情になり、半分も食べないうちに箱に戻すではないか。大人たちも「うん、おいしい」と言いながら、あいまいな笑みを浮かべ、2つ目には手を伸ばさなかった。ニッキが原因ではない。あの香りは抵抗あるだろうと思い、ニッキなしの餡、メロン、イチゴ、という3種詰め合わせを買っていったのだから。
あのモチャッとした食感がダメだったのだろうか? よくはわからないが、とにかくミスチョイスだったことは明らかだった。もっとも、受け入れられなくても、未体験を経験してもらうことに意味はあったのだが、でもやっぱり「日本ってすげぇ!」と思ってもらいたい。

で、さつまりこを食べながら思ったのだ。
じゃがりこをシアトルに持っていけばよかったと(そのころさつまりこはまだ販売されていなかった)。
アメリカ人はこの手の歯ごたえが好きなはずだし、彼らのポテト好きは言うに及ばず。それに何より、このような食感のお菓子は未体験に違いない。驚愕し、感心するだろう。日本のテクノロジーの高さは車やゲームだけじゃないんだ、と。

ここまで書いて、ふと思った。
せっかく略語を作ったのに1度しか使わなかったじゃないか。ジャガハゴ〜。ぜんぜん語感がよくねえ!


さつまりこは来年1月までの限定販売らしいですよ。






| グルメ |
どこにつながっているか?
今月は取材に講演と、月の半分ぐらい出張することになっている。で、ちょうど新聞の契約が切れたこともあり、まるまる1か月、新聞を休むことにした。

すると寂しいものだ。
大連立のすったもんだに小沢氏の辞任&復帰など、世の中はいろいろ動いているのに、どうもピンと来ない。最近はテレビもあまり見ないから、インターネットがほぼ唯一の情報ソースになってしまっている。
でも、インターネットでニュースを見ていても、どことなく現実感に乏しい。仮想電脳空間での出来事、という感じがつきまとい、パソコン画面を見ているうちになにやら頭がぼんやりしてくる。自分の実態すらも薄れていくような。少し怖くなる。インターネットが万能と考えている人が増えているのかもしれないが、なんだか寒々しい世の中だと、やはり思ってしまう。
インターネットでは、社会とコミットできないのだ。
ぼくの化石頭はその考えから抜けきれない。


なんだか意味不明なことを書いてしまいましたが、己の実態が薄れているせいです(笑)。

さて、11月24日の大阪でのトークライブ、夜の部がすでに埋まっているそうです。たくさんのご予約ありがとうございます。キャンセル待ちでの予約は受け付けさせていただくとのことですが、昼の部でのご参加も検討していただけると幸いです。また、キャンセルされる場合はお早めにご連絡いただけるよう、ご協力お願いいたします。

トークライブについてのお問い合わせは、右フレーム(っていうのか?)をご覧ください。





| 生活 |
★新刊が発売されました
『自転車お宝ラーメン紀行』 レトロな路地や古い喫茶店など都内の“お宝”を探索しつつ、昔ながらのラーメンを目指す大冒険(?)紀行です。産業編集センター刊。1100円+税。感想お待ちしています!→yusukeishida@hotmail.com
★dancyuウェブに連載中
食の雑誌「dancyu」のウェブサイトに「世界の〇〇〜記憶に残る異国の一皿〜」というアホな記事を書いています。→https://dancyu.jp/series/ikokunohitosara/index.html
CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2007 >>
LINKS
PROFILE
RECOMMEND
行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)
行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫) (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
7年走って見つけた世界一の宝とは?
RECOMMEND
RECOMMEND
洗面器でヤギごはん (幻冬舎文庫)
洗面器でヤギごはん (幻冬舎文庫) (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
食べ物ストーリーでつづる世界一周紀行
RECOMMEND
道の先まで行ってやれ! 自転車で、飲んで笑って、涙する旅 (幻冬舎文庫)
道の先まで行ってやれ! 自転車で、飲んで笑って、涙する旅 (幻冬舎文庫) (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
ニッポン飲み食いハチャメチャ自転車紀行。文庫改訂版
RECOMMEND
地図を破って行ってやれ!  自転車で、食って笑って、涙する旅
地図を破って行ってやれ! 自転車で、食って笑って、涙する旅 (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
日本紀行第2弾。東京、茨城、滋賀、屋久島、種子島、土佐、北海道、熊本、三陸…
RECOMMEND
大事なことは自転車が教えてくれた: 旅、冒険、出会い、そしてハプニング!
大事なことは自転車が教えてくれた: 旅、冒険、出会い、そしてハプニング! (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
旅のハプニングやノウハウをつづった実用エッセイ
RECOMMEND
台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ
台湾自転車気儘旅 世界一屋台メシのうまい国へ (JUGEMレビュー »)
石田ゆうすけ
台湾一の感動メシを探せ! 初のフォトエッセイ
RECOMMEND
道の先まで行ってやれ!―自転車で、飲んで笑って、涙する旅
道の先まで行ってやれ!―自転車で、飲んで笑って、涙する旅 (JUGEMレビュー »)
石田 ゆうすけ
ニッポン飲み食いハチャメチャ自転車紀行
RECOMMEND
「勝ち論」 本気で仕事する24人からのメッセージ
「勝ち論」 本気で仕事する24人からのメッセージ (JUGEMレビュー »)

「本気で仕事する24人」にぼくが入っています(笑)。デカイこと言っています。
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
RECENT TRACKBACK
モバイル
qrcode
SPONSORED LINKS