石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
出発! 過去と未来に向かって!
今から行ってきます!
鹿児島の無人島へ!
どうでもいい詳細はこちら

ただ、じつは、みなさんに残念なお知らせがあります。
今回のツアーを誰よりも楽しみにしていた、3代目隊長のトミー平山が、風邪で、あまりにもひどい風邪で、1リットルの涙を流しながら断念することになりました。

今朝起きたら、携帯のブルラグ掲示板には、トミー隊員の涙の陳謝や、ほかの隊員たちの悲痛な叫びが、たくさん。ああ、残念、ほんとに残念。彼は自分の結婚式を延期してまでこの日に備えていたのに。

ということで、代わりの隊員を急遽募集することにしました。
我こそは! という人。
下の画像を、アイロンプリント用ペーパーに転写して、Tシャツにプリントしてください。
そして明日の午後2時までに鹿児島の○○○港に集まってください。ヒントはやっくん、もっくん、ふっくんです。

ちなみに、この隊のロゴとイラスト、学生時代に作ったもので、当時はTシャツ屋さんに直接この絵を持ち込み、オリジナルTシャツを作ってもらいました。製作はボボ石田デザイン事務所です。今見てもなんとすばらしいデザイン! アイポッドを彷彿とさせる都会的洗練!(俺はアイポッドとかマックとかのすかしまくったデザインが大嫌いなんじゃあー!)

で、今回はTシャツ屋とかけあう時間がなかったので、タイガージェット真隊員がアイロンプリント用ペーパーにこれを印刷して、各隊員に速達で送ってくれました。21世紀はやっぱり便利ですね。
でも、このペーパー、注意が必要です。下地の白も全部Tシャツにつくのです。で、ぼくが用意したTシャツはオフホワイト。じゃっかんベージュっぽい色です。なので、このロゴとイラストにあわせてハサミで切らなければならない。よりにもよって、このアホみたいに複雑なロゴ! 誰じゃこんなん描いたの! しかも、ブルラグ東京支部のトミー平山隊員はアイロンを持っていないというではないか。だから、ぼくはゆうべ彼の分までハサミでちょきちょき切りながら、おいおい、本の執筆でてんてこまいなのにこんなことしとる場合か、とつぶやきつつ、なおも紙切り演芸のようにハサミでちょきちょき切ってアイロンを押し当て、Tシャツを2枚作りました。そして今朝、トミー隊員から断念のメールが。おおおーーい!

さて、タイムカプセルは無事発見されるでしょうか?
あの地図で!?
さあ、みなさん、はったはった。
ちなみにわたくし、ボボ石田初代隊長は、ダウジング棒を持っていこうとささやきあっている隊員たちを一喝しました。あの地図で十分やないか。何が不満やねん。

はい、ではこれが隊ロゴ&イラスト

bururag2

そして、こちらが完成したTシャツ(トミー平山隊員用Tシャツ含む)
ん? ちょっといがんどるか?
shatu

で、サラリーマンのジェームズ三谷隊員はアホなので、こんなもんも作りました。
shatu2

では、俗世間としばらくお別れする前に、ブルーラグーン探検隊の隊歌を下に載せておきます。
これはジプシー石田ロマンチストクラブ会長が、世界一周旅行の前哨戦として走ったニュージーランドで、羊たちを見ながら作った歌です。
トミー平山の代理隊員は、この歌をきちんと覚えてきてくださいね。

『我らブルーラグーン探検隊!』
1.                  
僕らは知りたいんだ
風が吹くわけを
雨が降るわけを
海が怒るわけを
だから僕らは裸になるんだ
それいけブルーラグーン
つき進めブルーラグーン
我らブルーラグーン探検隊
 

僕らは知りたいんだ
僕の立つ場所を
僕の行く道を
僕の可能性を       
だから僕らは裸になるんだ
それいけブルーラグーン
つき進めブルーラグーン
我らブルーラグーン探検隊


僕らは知りたいんだ
命の尊さを
自然の尊さを
愛の尊さを
だから僕らは裸になるんだ
それいけブルーラグーン
つき進めブルーラグーン
我らブルーラグーン探検隊


最後に、これが、ブルーラグーン探検隊だ! 
もちろん全員裸です。
何がいちばんデカイのがぼくです。



せっかくなので(だから何がせっかくだ)、タイムカプセル掘り起こツアー参加隊員の名簿を。

隊長 ボボ石田
副隊長 ジェリーしげちゃん
記録隊長 ジェームズ三谷
プリント隊長 タイガージェット真
ホタルイカ隊長 エンプティー三国
アンダーカースト隊長 ダークサイド森
タイムマシン隊長 ダーティ岩田

<応援部隊>
病欠隊長 トミー平山
病欠&フナムシ隊長 アパッチ野口
にゃんにゃん隊長 フリスキー佐野

B島遠征以降の隊員は割愛。
(隊名を忘れたので)

では浮世のみなさん、しばらくさようなら。 

    





| 生活 |
踊る踊る、笑って踊る
なぜか青山学院大学のビルの中で踊りまくってきました。
おかげで膝が痛いです。
富士山ツーリングで無理をして、痛めていた膝が、また悪化したようです。つくづくアホです。

青学で何があったかというとですね。
タンザニアからチビテという楽団が来たのです。
先日、大阪でいっしょにライブをしたサカキマンゴー氏の、タンザニア人の師匠が作った楽団だそうで。マンゴー氏からお誘いを受け、今日、彼らチビテのライブに行ってきたわけです。

いや、すごかった。
気持ちがどんどんのっていくあのリズム、体が自然と踊り始めてしまうあの感覚、ビルの12階、会議室をでかくしたような、ちょっと固めの雰囲気のホールが、すっかりアフリカになったのですよ。

アフロビートの創始者で世界的なミュージシャンにフェラ・クティという人がいて、彼はエイズが原因で死んだのですが、その息子のフェミもまた音楽活動をやっています。
ブルキナファソという国にいたとき、偶然、そのフェミの楽団のライブがあったので行ってきました。それがもう強烈で、体の底から跳ね上がるような、どうしようもなくハイな気分になって、アフリカ人の観客たちと一緒に、スタジアムの観客席から、ステージのほうになだれこみ、演奏者たちの汗をあびながら、踊りまくりました。

今日のチビテの演奏にもやはりそのムードがありました。みんなすっごい笑顔で太鼓を叩いて踊ります。親指ピアノを鳴らします。いろんな音の洪水に、ぼくはもう完全に躁状態に入ってしまって、顔がずっと笑っているのが自分でもわかりました。太鼓が倒れてごろんと転がっただけで、ゲラゲラ笑って、窓に目を移すと、ビルの群れが夕焼けに映えていて、そして耳にはアフリカの音――ずんずんずんずん、タカタカタカタカ、ぴぽろぴぽろぴぽろ。へんな感じでした。それでまた笑けてきて、体が揺れて、なぜか過去のつらいことが思い出されて。体にたまっていた膿が出てくるみたいに。黄色い汁が出てきて。音に洗われていって。それでまた笑って、体を揺らしていると、ラストになって、楽団の女性がぼくのところにやってきて、ステージに引っ張っていき、ほかにも同じように引っ張られてきた人たちと、楽団の人たちと、踊って踊って、笑って、そして膝が悪くなりました。

そんな彼ら、チビテの今回の日本公演はあと1回。
京都の宇治の文化センターで、あさって、22日の午後2時から行われます。
音楽に興味がある人、元気が欲しい人、ぜひ行ってみてください!
これ、日本じゃそうは体験できませんよ。


11月22日(土) 宇治市文化センター(京都) 14:00開演
前売り:一般 1,000円/ 高校生以下500円
※未就学のお子様の入場はご遠慮ください。全席自由
問い合わせ先:宇治市文化センターTEL:0774-39-9333


サカキマンゴー氏のサイトでも紹介されています。こちら
読んでみると、ぼくの本が紹介されていました。マンゴーさん、おおきに。



| 生活 |
変態ツヨシの日蝕写真展
変態チャリ詩人のツヨシが写真展をやっています!
彼は今年、ロシアのアルタイ山脈に行って、変態ポーズをとりながら日蝕を見てきたそうです。その写真8点を、阿佐ヶ谷のカルカッタカフェという小さなお店で展示しています。
先日見てきましたが、すっごい変態でよかったです!
中判カメラで撮られた、きめの細かい、やわらかい写真は、デジタル画像に慣らされた目には思いのほか新鮮に映ります。写真からさらさら風が吹いてくるようです。店の奥に座って眺めていると、なんともいえず気持ちがいいです。

では詳細。

写真展「Altai Eclipse」
期間:2008年11月16日(日)〜11月30日(日)
場所:calcutta cafe(JR阿佐ヶ谷駅から徒歩3分)
open:12:00〜15:30 & 18:00〜21:30
(15:30から18:00は閉まっているので注意)
定休日:月曜

ちなみにこのカルカッタカフェはべっぴん女性がひとりで切り盛りしている席数9のかわいいお店。名前のとおり、料理はインド風です。カレーも当然おいしいのですが、先日ぜんざいを食べてみたら、これサイコー。ちょっと工夫を凝らしているので、食べた人は必ず、お? なんやこれ? おおお? うまいやんけー! と思うはずです。と思います。
そうそう、写真を見に来られた方は1オーダーお願いしますね。カフェなので。
それと、店では展示物を募集しているようです。なんと15日間、無料。店長の審査はもちろん入りますが。

ツヨシは毎週土日、店の壁にセミのようにとまり、お客さんの反応をうかがっているようです。彼に会いたいという方は土日にどうぞ。キンキキッズの堂本光一をいじけさせたようなヤツが壁にとまっていたら、それがツヨシです。
平日でも店長のじょーさんを通して呼び出してくれれば、ツヨシはかけつけるそうです。女性の場合は2分で。男性の場合は15分で。
「素敵な写真ですね。心が宇宙までいきました」と言えばぜんざいをおごってくれるそうです。
あ、写真の感想、よかったら書いてあげてくださいね。店にコメント記入用のスケッチブックが置いてありますで。



| 生活 |
最高におすすめの本
今年読んだ本でいちばんは何か、と聞かれると、答えるのは難しい。
でもいちばんに人に勧めたい本は何か、と聞かれると、一寸の迷いもなく即答できる。
『クルディスタンを訪ねて』である。

トルコに住むクルド人のルポルタージュである。
ちなみにクルド人とは、国を持たない世界最大の民族。もともとクルディスタンと呼ばれる地域に住んでいたが、列強に翻弄される形で、トルコ、シリア、イラン、イラクなどの国境で分断され、それぞれの国に所属することになった。少数民族に与えられる、とてつもない辛酸をなめながら。

著書の松浦範子さんの本業はカメラマンだ。初めてトルコに行ったときはじゅうたんを撮影しにいったらしい。しかしそこでクルド人に会い、彼らの虐げられてきた歴史を、彼らの口から直接聞いた。それで興味を持ち始め、何気なく本を読み、何気なく再びトルコに行き、そうしているうちに、ひとりで何度もクルディスタン(トルコでいえば南東部)に通うことになった。

昨日、彼女に会って取材をさせてもらった。
彼女は自分のことを、問題意識に乏しい普通の女性だった、といった。そしてそれは基本的に今も変わらない、と。地震の被災地の映像など、つらくてとても見ていられないし、政治には今でも関心が薄いらしい。
そんな彼女が、クルディスタンには何度通ったかわからない、という。たぶんこの11年で15回ぐらいだろう、と。

なぜそんなに通うのですか、と聞いた。
彼女はこう答えた。
初めてクルド人と接したとき、「すごいことを聞いた、すごい深みをのぞいてしまった」と思ったが、2回目行ったとき、「自分はまったく何もわかっちゃいなかった」と痛感した。それで3回目に行くと、これまでわかったと思っていことがじつはまったく表層部分でしかなかったと思い知らされた。
そのようにして、15回ほど訪ねた今でも、行くたびに自分はまだ何もわかっていないのだと感じる、だから次も行かずにはいられない――彼女はそういうのである。
井伏鱒二の本にあった「十年釣りをして三行書け」という言葉を思い出した。

そうしてできたのが『クルディスタンを訪ねて』という1冊の本である。
1回の訪問は1ヶ月〜3ヶ月で、これまでの滞在期間はトータル2年以上。その貴重な経験の蓄積が、約300ページに、美しい――本当に美しい写真とともに凝縮されている。考えてみると、これほど贅沢な本はない。いや、そんな数字を出すまでもなく、1項でも読めばわかる。ものすごいエネルギーに吸い込まれる。彼女の語調は少しも暑苦しくなければ、説教くさくもない。でも、経験から発せられる言葉と、その行間からにじみ出るパワーは、こちらの心を両腕でがっしりと抱えこんでくる。そんな力にあふれている。
効率ばかり重視される昨今、3日の取材で1冊の本が作られることも珍しくない。だけど、そのようにして作られた本と、“十年釣りをして書いた三行”とは、言葉に宿る魂の重みがまるで違う。

じつはこの著書、松浦範子さんは友人だ。
でも友人のよしみという要素はまったく排除して、この本は本当にすばらしい。国際情勢、社会問題、政治、外国のこと、その他もろもろ、まるで興味がないという人にも読んでもらいたい。そしてそういう人も夢中になって読める本である。万人にわかやりすく書かれているし、何より先に書いたとおり強烈な引力がある。それにクルド人のことを扱ってはいても、そこに描かれていることは世界の縮図であり象徴である。弱者への暴力は世界各地で、そして日本でも起こっている。人々はそれにどう立ち向かい、どう受け止めているのか。そこでどう過ごしているのか。そして著者は何を感じ、どう行動していくのか。ここに描かれているのは、つまるところ、人間、あるいは命、その縮図だと感じるのである。万人が夢中になって読める、と思える理由はそこである。

などと言いながら、彼女と知り合って3年近く。いつか読もう読もうと思いながら、ぼく自身、結局これまで読んでこなかった。乱読気味ではあるが、自分にもそれなりに読書傾向があって、手が伸びるのは小説ばかり。ルポルタージュや紀行文にはどうも興味が出ない。でも今回の取材をきっかけにして、ようやく最近読んでみた。そしてびっくりした。読み始めたとたんに、全身がカッカと熱くなった。読んでいる途中、仕事で出かける用事があったので、その本を持って家を出て、読みながら商店街を歩いた。電車に乗ってからもむさぼるようにその世界に入った。出版社で仕事を終え、帰りの電車に乗るとすぐに本を開いた。

松浦さんはジャーナリスト然としていない。旅人として、流れるように彼らと交じり、彼らのなかに入っていく。そんな自然なスタイルでも、いや、それだからこそ、たくさんの人に会い、たくさんの経験をする。
クルド人の若い女性がまったくの言いがかりをつけられて警察にしょっ引かれ、拷問を受ける。そのあと3年間刑務所に留置される。体中あざだらけだ。そんな彼女が松浦さんに淡々と、自分に何があったのかを話す。またある母親はトルコ軍に殺された息子の写真を見せる。それから松浦さんに背を向ける。その背中は小刻みに震えている。
そんなさまざまな過去を持つ人々が、家族のような愛情を松浦さんに向ける。

電車で読みながらぼくは何度もこみあげてきた。それは感動などという生易しいものじゃなかった。ぼくはその本を読みながら、まったくおかしな思いにつかれた。まわりにいる乗客に向かって、お前ら適当なことやってんなよ、と。そう心の内で低くつぶやいた。これほど筋違いな話もない、というか、もうめちゃくちゃなのだが、そんな得体の知れない熱が猛烈に噴きあがってきた。

クルド問題をもみ消したいトルコ政府は、当然、松浦さんのような人は厄介者である。彼女自身も、警察に付け狙われ、ひどい目に遭う。あげくには……。そのとき彼女が思ったことや、彼女がとった行動に、ぼくは妙な話だが、無上の美しさを感じた。それを言うと、彼女は「(私は)麻痺してたのよ」と答えた。本にもそう書いている。おそらくそうなんだろうな、と僭越ながらぼくも思う。でも、その一方で、読んでいて、何か、人間に希望を感じたくなるような光が、サッと見えた気もしたのである。



『クルディスタンを訪ねて』松浦範子著
新泉社
310ページ
2415円


上に貼っておいたリンク先、アマゾンは送料無料です。本の価格が1500円以上なので。ほかのオンラインショップも同じなのかな?
いちおう専門書なので、やはり値段は高めです。
でも専門的な知識が得られるだけじゃなく、非常に力を与えてくれる本です。
事実、ぼくはこれを読んでもっともっとがんばろうと思いました。


| 生活 |
紅葉台からの富士山
おととい山梨から帰ってきました。
最終日はピーカン!
富士山を堪能してきました!
やっぱ霊峰なんだな、と思いました。
こんな感じです。

富士山

超手抜き更新でした。


| - |
行ってきます
今日発売のアウトドア雑誌『BE-PAL』、立ち読みでもいいのでぜひ読んでください。ぼくの連載、『リアル旅人図鑑』、今月はある夫婦の話です。
これまで31人の旅人を取材してきましたが、インタビュー中に泣けてきて、さらに書いているときも泣けてきた、なんて、初めてでした。

さて、いまから取材旅行に行ってきます。
山梨の紅葉を見に。
うーん、天気が……。
こんなに日ごろの行いがいいのに。

| 生活 |
変態な探検隊、東京で集まる
大学時代にブルーラグーン探検隊というのを作った。
無人島に行って、裸族になり、ウホウホ言いながら、魚を突き、その場で身を裂いて口に入れ、ウホウホ言って、夜になり、焚き火を囲んで詩を作り、朗読しあって拍手する、という変態の集まりだ。

で、ぼくの卒業旅行はこの仲間たち10人と行った鹿児島のB島という無人島なのだが、そのとき、せっかくなのでタイムカプセルを島に埋めようということになり(せっかくの意味がよくわからないが)、本当に埋めてきた。

ブルーラグーン探検隊、略称ブルラグはその後4代目隊長エレクト岩波まで引き継がれ、タイムカプセルを埋めた地図も代々受け継がれていった。しかし隊の活動は自然と休止状態に入り、「地図」も行方不明になった。

で、今から3ヶ月ほど前だったか、ブルラグ関西支部のメンバーたちが意味もなく集まって飲んでいるときに、初代隊長のぼくに電話をかけてきた。そこでぼくが「あの地図、どこに行ったんやろなあ」と言ったら、2代目隊長アパッチ野口が持っているというではないか。実際、探してもらうと本当に見つかった。そこで勢いに任せ、3ヵ月後――つまり今月の22日に再び鹿児島のB島に行こう、ということになった。おりしもあの探検行からちょうど16年目である(めっちゃ中途半端)。
しかし、本当に人が集まるだろうか、という不安はあった。なにせもうみんないいオッサンである。仕事もあれば家庭もある。B島に行ってキャンプしようと思ったら、なんやかんやで3、4日はいる。
ま、B島探検のときの隊員10人のうち3、4人でも集まればええわ、と思っていたら、蓋を開ければ8人が行くというではないか。みんなアホや。

で、昨日、記録係のジェームズ三谷が出張で東京に来たので、いつもの串焼き屋でブルラグ東京支部の決起集会をやった。そのあと、わがゆうすけゲストハウスに会場を移し、国会さながらの真剣なブルラグ会議をやった。テーマは今回のB島行2泊3日のキャンプメニュー。
バーベキューだ、カレーだ、手作りハムだ、と一つ一つメニューを決めながら、なんだかたまらなく懐かしくなった。昔の仲間とこういう話をすると、体のどこかがちりちりと熱くなる。ま、数名はズボンの上につきたて餅のような腹がのっていたけれど。

ところでメンバーのひとり、コンピューターに強いバーニン丸山が、わがブルラグの探検行を、なんと1994年という大昔にネット上に公開している。内輪の人以外が読んでおもしろい記事かどうかはわからないけれど、いちおう紹介します。こちら
最初のほうを読んでみると、ぼくのことが「社会人になった今でも世界一周に闘志を燃やす」と紹介されていて、ちょっとしたタイムスリップ感を味わった。

それと、下の写真は16年ぶりに見つかった宝の地図。
初代隊長、ボボ石田こと私が正確に測量し、作成したものだ。
これをブログにのせるかどうかは、正直、かなり悩んだ。
地図をのせることで宝のありかが白日にさらされ、盗掘にあう危険性が出る。
しかし、幸いにも島の名前は書いていないし、これを16年ぶりに見たときの衝撃がなかなかのものだったので、みなさんにもお見せしたい。ぼくたちはこんなにレベルの高い大学生だったのだ。














地図
| 生活 |
幼馴染の告白
いま、小学校からの幼馴染である I がわが部屋で寝ている。
大阪から出張で来たらしい。なのでいつもの串焼き屋に誘って飲み、ゆうすけゲストハウスに泊めた。そして彼が寝たあと、宿主は締め切りに追われているので、酔った頭で原稿を書いている。といいつつ、ブログを書いている。

久しぶりにゆっくり話をしたが、ちょっと驚いてしまった。
自分が考える自分と、他人が考える自分はこんなにも違うのか、ということだ。
I はぼくのブログをよく読んでくれているらしい。そしてこんなことを言う。
「読みながらときどき不思議な気持ちになるで。ゆうすけってこんなんやったけなあって」
「えー? どんなとこが違和感あるよ?」
「こんなに謙虚なヤツやったかあ、って思うわ」
「俺、昔から謙虚やんけ」
「あほ、お前、めちゃくちゃ図々しかったやんけ。こんな図々しいやつおらんわ、と思ったわ」
それから I はいろんな例を出して、ぼくがどれだけよくないガキだったかを説明してくれた。30年ぶりに思い出すようなことばかりで、ぼくは笑い転げてしまったが、それはここには書かない。もう眠いから。









| 生活 |
大統領選の結果
最近、更新なまけてすみません。
ちょっとバタバタしてまして……。
ただ、いま急にひとこと書きたくなったので、カタカタやってます。
オバマさんが勝利宣言をしたとか。
いやあ、よかった。
所詮、ワスプの国というのを、肌でも感じてきたので、大統領選まで何が起こるかわからない、と恐々見ていました。正直。
アメリカのいい面が出たんじゃないでしょうか。この結果は。4年前のあの腹立ちと比べれば雲泥の差です。
これからの外交や経済政策など、どんなふうに手腕をふるうのか、少なくとも対抗馬のおっさんよりは楽しみだったので、期待しつつ注目したいと思います。


| 社会 |
父、来たる。
なぜか今、ぼくの部屋に武闘派の父がいる。
昨日、和歌山から上京してきたのである。
なんでも大学時代の同窓会があるらしい。ひと晩泊めてくれ、と先月電話してきたので、それなら前日からおいでよ、とぼくは言った。ぼくの大好きな街、阿佐ヶ谷を見せたかったし、いつも行く宇宙一の串焼き屋に連れて行きたかったからだ。

父は柔道および空手の段持ち、かつ頭脳明晰で、カミソリのような鋭い切れ味を持った男である。
そんな父がぼくの部屋に来て、「なかなかきれいにしとるな」と笑い、それから、「お母さんに電話しとこうか」と、テレビのリモコンをとって数字のボタンを押した。
ぼくは「いやいや、それはテレビのリモコンや。電話はこっちや」と父に子機を渡した。
それからしばくらくして、父は「そうだ、兄貴(ぼくの伯父)にも電話しとこうか」と言って、再びテレビのリモコンを手に取った。

日が暮れてから、いっしょに銭湯に行き、阿佐ヶ谷の街を練り歩き、宇宙一の焼き鳥を食べ、それから布団を並べて寝た。

翌朝、暗いうちに目が覚めた。
隣を見ると父の頭があった。

考えてみると、物心ついてから父と同じ部屋に寝るのは初めてだった。
仕事に一途で、家のことはほとんどかえりみない人だった。ぼくが悪いことをしたときだけ正拳突きが飛んでくるぐらいで、あとはほったらかし、家族みんなでどこかに行くというのも、父の郷里の九州小倉に里帰りするときだけだった。家族で旅行らしい旅行をしたことはたったの一度もない。
だから、父と同じ部屋に寝たことがなかった。

今、父は、ぼくの隣で、布団を頭までかぶり、静かな寝息を立てている。丸い坊主頭が布団の端からぽこんと出ていて、その姿はまるで子どものようだった。
長生きしてくれよ、と思った。




| 生活 |
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食の雑誌「dancyu」のウェブサイトに「世界の〇〇〜記憶に残る異国の一皿〜」というアホな記事を書いています。→https://dancyu.jp/series/ikokunohitosara/index.html
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「本気で仕事する24人」にぼくが入っています(笑)。デカイこと言っています。
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