郷里に帰り、昔読んだ『竜馬がゆく』を開いたら、やはりとまらなくなった。
さっき、温泉に行ったのだけど、温泉の中でもずっと読んでいた。
んで、帰ってきて、ちょっと紅白を見たけど、あまりおもしろいと思えなかったので、ふたたび本を開き、心は幕末へ。
いやあ、やっぱりいい。
いま、気分は完全に志士である。
なんか、自分がひとまわりもふたまわりも大きくなって、とてつもなくデカいことをしでかしそうな予感がする。懐かしい感覚だ。小学生のころ、テレビでジャッキーチェンの映画を観たら、次の日は間違いなく、「バッ、バッ」と言いながら手を振り回していたっけ。
ということで、今年もあと2時間。
みなさま、拙著ならびにこのバカバカしいブログを読んでくださり、まっことありがとうございました。
来年もよろしくです!
ワシは駆けるぜよー!
エレカシ(エレファントカシマシ)中毒である。
僕のアイポッドにはジャズやクラシック、和洋のロック、ポップスと様々に入っているのだけど、エレカシを入れてからというもの、ほぼそれしか聴かなくなった。ブルーハーツ以来の偏向かもしれん。
そのエレカシが最近『悪魔のささやき』というアルバムを出したのだけど、これがまたスバラシクいい。
その中の『歩く男』という曲。先日、取材で土佐を走っていて、この曲を聴きながら、しびれた。
宮本はこの曲でこう歌っている。
「一瞬がすべてだと、近ごろ気がついた」
そしてこのあと、次のようなフレーズを、出だしはささやくように、そして後半は叫ぶように歌う。
「たそがれ、電車から降りて、家に着くまでの、そう、俺の手に負えない甘美な瞬間」
オレンジ色に染まる夕暮れのなか、ビュンビュン飛んでいく草を見ながら、激しく思った。
この光る草のひとつひとつを見ろ、そしてもっともっと感じろ、もっと考えろ、と。
時間は猛スピードで流れている。無駄にしていい時間なんて1秒もない。
なんて。
こんな独善的な熱がどれだけ伝わるかわからないけど、でもま、このとき、すごい勢いでそう思ったので、消さずにアップします。
今年もあと1日だ。
今年もあとわずか、ってんで、日本一感動する店に行ってきました。以前、このブログでも紹介したおでん屋、というより居酒屋かな、まあどっちでもいいや、京都の「おもて」です。
訪ねるのは8か月ぶり。でもおじさんもおばさんも僕を覚えてくれていて、電話で予約した時点で「おでん大根キープ」をしてくれたほか、メニューにない料理を次々に出してくれました。
なかでも驚いたのが能登でとれた天然ブリの照り焼き。食べた瞬間、同行した虎キチKも僕も、
「………」
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・
・
ダメだ……。本当に何も書けない。
口に入れた瞬間、ふたりとも幽体離脱し、このままでは危ない、と互いの頬を殴り合って正気に返ったのですが、いま振り返ってもポカンとなるばかり。その味の記憶だけで酔ってしまえる感じ、っちゅいますか。
それでもあえていえば、口に入れて噛むと、皮が薄皮せんべいのようにパリッと破れて、えもいわれぬ香ばしさが広がり、歯が身に達したかと思うと、次の瞬間にはもう溶けている感じ。そして魚のうまみの凝縮したやつが淡雪のようにフワフワと漂い、全身が多幸感に包まれ、体の内側から蛍の群れが舞い上がり……ギャーッ!!! やっぱ言葉じゃ言えねえ!
で、食べたときはふたりとも本当に気絶に近い気分を味わい、「言葉が出んな」と言い合っていたのですが、虎キチKが月並みと知りつつ搾り出した次の言葉が、まさに僕の心に占めていた言葉でもありました。
「……この世のものとは思えんな」
で、白状すると、このブリを食べたときはなんと、うっすら涙が出てきたんです。で、こんなことも思ったのでした。
おじさん、長生きしてよね、ほんとに。そしておじさんの料理をこれからも食べさせてね。
それを言うと、虎キチKもまったく同じこと考えていたそうです。
常々、料理はセンスだと思うのですが(同じように作っても、センスの違いで料理には天地の差が出ますよねえ)、ほんと、この領域まで来ると魔法ですね。おじさんが手をかけると、なんでもないものがキラキラと光り出します。刺身のツマの千切りキュウリでさえ、なぜかやけにうまいんです。あれ絶対魔法ですよ。
相変わらずおでんを食べると席から崩れ落ちるし、出し巻きを口に入れると体が液状化するし、エビ芋を食べると体じゅうから芽が出て開花するし、おじさんとおばさんはめちゃめちゃいい空気出しているし、いや、マジ、もしかしたらここ、僕史上最高の店かも。
前もこんなふうに、自分の受けた感動をありのまま書いたら、それを読んでかなりの人が店に行ったみたいです。で、その人たちから感想が掲示板に書き込まれたり(最近も1件いい感想が!笑)、メールが送られたりしたのですが、どれも、なんというか、ほんと「感動しました……」と感無量な様子で、僕はそれを読むたびにとてもうれしくなるのです。感動の共有ってこれ、自然な欲求ですよね。
みなさんもよかったら、行ってみてください。で、よかったら感想聞かせてください。
場所は詳しくは言いません(笑)。
縦の通りは、河原町通りと木屋町通りのあいだ。横の通りは、三条と四条のあいだです。
食べログを見ますと、店のデータはありますが、いまだ口コミは0通です。ホッとします。みなさん、どうか口コミには書かないでくださいね(笑)。食べログの口コミで火がつき、ダメになった店を複数知っていますので。
ここだけで、いいものを共有しましょう(笑)。
あ、あと念のため、店はコの字カウンターのみで、12席ほど。日・祝が休みです。
亀田興毅、判定勝利で日本人初の三階級制覇!
って、なんじゃい、あの試合は!?
あれが世界タイトルマッチなのか?
亀田興毅が世界ランク2位で、相手が5位。それでどうして勝者が世界チャンピオンになるのか不思議でしかたがない(正規のチャンピオンがスーパー王者に昇格したため、空位になっていたらしい。なんじゃそりゃ? 1階級飛び越してバンタムで挑戦、という亀田の不自然な行動も、「今がチャンス!」と考えたからちゃうんかい? とふつう思ってしまいますよね)。
試合内容も相手は大振りが目立って、1回からフラフラしているし、そんな相手に苦戦を強いられて、最後はなんか体ごとぶつかって倒したみたいで、でもそのあとのニュースではうまく編集して、パンチで倒したみたいになっていたけど。
で、なんか釈然としない思いで、今朝の朝刊を見ると、相手のムニョスは1回引退していて、しかも復帰後は1回しか試合をしていなかった人だそうな。さらに、亀田側がムニョスの前に交渉していた人はもっとレベルの低い人だったのだとか。
記事はこちらやこちら。
長谷川穂積の試合の記憶が新しいだけに、それとの差によけい唖然としてしまいました。
今度はいったい何してくれるんやろ、という好奇心で、亀田の試合はつい観てしまうんだけど、きのうはあまりのつまらなさにM1のチャンネルと交互にパチ、パチ。
おそらく、彼らは彼らでがんばってやっているんでしょうが、どうしていつも胡散臭いマッチメークをするんでしょうね。弟ふたりの試合もひどいものでした。本人たちはあれで満足しているのかな、といつも疑問に思ってしまうんだけど、ま、そういうことは気にしないんだろうなあ。
ま、こんなことをブツブツ言うなら、最初から見るなよ、と己に突っ込んでしまうのですが、ついテレビをつけてしまう、そんなメディアの手のひらで踊っているぼくです。でもさすがに次はかなりどうでもよくなってきました。
長谷川や西岡の試合を観たい!
またトークのお知らせという簡単更新でお茶をにごします。
来年1月29日(土)の夜、わが町阿佐ヶ谷で『台湾自転車気儘旅』発売記念トークします。
いつまで発売記念するつもりじゃ! というツッコミはなしです。
会場は、伝説のトークライブ専門ライブハウス(なんか変だな)、ロフトです。地下の超アングラな場所ですので、いつもとはかなり違う雰囲気になると思います。共演はライターの片岡恭子と編集者の今田壮という旅のプロのおふたり。ぼくのスライドショー&トーク(あるいは落語)に、彼らがツッコミを入れます。
入場料は前売り1700円、当日で1900円で、台湾を代表する屋台メシと1ドリンクつき。
予約開始は今日の17日です。電話かウェブで。
詳細はこちら→阿佐ヶ谷ロフトスケジュール(1月29日をご参照ください)
で、1月11日の大阪、チョウクでのトークライブ、予約が埋まりました。すみません。
現在キャンセル待ちで受け付けております。
(電話番号修正しました&メアドも修正しました……っておい!)
メリークリスマスイブ!
しかし、なんかクリスマスムードが年々減ってきてますね。
きのうラジオを聴いていたんですが、クリスマスソングがぜんぜん流れないのでびっくりしました。
バブルのころは、まあすごかったもんです。
ネコも杓子もクリスマスってんで、町は華やかに彩られ、そこらじゅうからクリスマスソングが流れてきて、その中をアホカップルたちがランランラン、とスキップしてレストランへ、それからホテルへと。それを横目に見ながら、ぼくはサンタの格好をして、クソガキどもにしょぼいオモチャを配るというバイトをし、2個も3個もオモチャを持っていくガキに蹴りを入れる、という、まあそんな華やかさがあったものです。
んで、そのころは、船上レストランで8万円使ったという先輩の話を聞きながら、なんというか、こう、機関銃を乱射したくなるような気持ちで、ケッ! アホか! どいつもこいつも! クリスマスの意味を言ってみろ! などと毒づいていたのですが、最近のクリスマスムードの減退を前にすると、妙に寂しくなったりして。ちょっとちょっと、せっかくのクリスマスやで。もっと盛り上げていこうよ。クリスマス。夢があってええやんか。などとポジティブ思考になるのです。
というわけで、さる12月21日。友人のアジア料理店、チョウクにてトークライブをやりました。
お越しくださったみなさま、ありがとうございました。
しかし、メシ、うまかったですねえ。
友人のよしみで言うわけじゃないけど、店主ののぼるくんが作る料理、すばらしいです。
彼はほんと職人なんです。いいものを追求して、妥協しない。彼とトルコで会い、そこで彼のカレーを食べてからというもの、ぼくは彼の料理のファンなんです。
で、今回のトークは、告知後すぐに埋まってしまい、予約できなかった、という声を複数聞きました。
そこで、もう一度同じ内容(アメリカ大陸編+台湾編)のトークを1月11日にやることにしました。また平日ですが、よろしければ、是非。
*
石田ゆうすけスライド&トークショー with アジアご飯
第一章 アメリカ大陸編&台湾編
2011.1.11(火)……おお、「1」が5つ!
開場 18:00
開演 18:30
食事 20:40
参加費・1800円(マレーシアの定食ナシカンダール付き)
会場:
亜州食堂チョウク
大阪市福島区福島2-4-17
ご予約・お問合せ
年内はお電話にて
06-6453-0020
1/1〜1/7は店がお休みなので、予約専用メール
chowk-yoyaku@hotmail.co.jp
1/8からはお電話にて。
席が少ないため、お早目のご予約を。
2010/12/21に参加されていない方を優先させて頂きますので、ご了承願います。
*
詳細はこちら。
土佐から帰ってきたぜよ。
ほんとはも少し早く帰ってきたけんど、ちょっとバタバタしちょったが。
土佐はやっぱまっことおもしろかね。
電車のったらみんな土佐弁しゃべっちゅうが。
以下は男子学生らあがしちょった会話ぜよ。
「あいつ何考えちゅうが」
「なんかあるがや」
「あんなこんまい男とは思わんかったちや」
土佐に降りたった瞬間からいきなり『龍馬伝』の世界ぜよー!
その龍馬伝ち言えば、こんなおもろいサイトがあるぜよ。
カイロ在住の塾長まるから届いた情報じゃ。
『龍馬伝』のラスト、龍馬暗殺のシーンの、それも「これ以上ない!」っちゅう絶妙なタイミングで選挙速報が入り、切られる龍馬の顔にテロップがのっかった、っちゅう話はこんブログでも紹介したけんど、それのパロディじゃ。
高知新聞の4コマ漫画じゃけんど、すごいレベルぜよ→こんサイトじゃ。ワシは感動したがじゃ。
話は変わるが、土佐のカツオのタタキはまっことうまいぜよ。
ぜんぜん違うちや。
魚の身は甘うて、コクがあるがじゃ。
でもそれだけじゃないぞね。
土佐はゆずの生産日本一じゃ。
これはワシの朋友、中岡慎太郎が広めたものじゃあっちゅうトリビアはさておき、このゆずをたっぷり使ったタレがまたうまいんじゃ。ワシはよさこいを踊りたくなるぐらい感激して、5日で8食もくったぞね。
まあそんなわけで、すっかり土佐にはまって、土佐弁が抜けんちや。
エセ龍馬もちぃと本物っぽくなったぜよ。
今日は大阪でトークライブするけんど、土佐弁でやるきに。
土佐にいるぜよー。
なんかちょっと暖かいきに。やっぱ南国じゃあ。
この日本にはいろんな藩があって、それぞれまっこといろんな特徴があるぜよ。
わしが泊まったこの旅籠は朝食が100円ぜよ。
どうせしょぼい朝食やろと思っとったら、こんなんぜよー。
なんか画像がおかしくなったけど、この旅籠のパソコンつかっとるから、直し方がわからんぜよ。
それはともかく、土佐はこんな旅籠が多いちゃ。
まっことおもしろか国ぜよー。
今年、ぼくの本が中国語に訳され、中国で発売されました。
『行かずに死ねるか!』と『いちばん危険なトイレといちばんの星空』の2冊。
それなりに話題になっているみたいで、中国の雑誌からの取材が複数ありました。
で、昨日は中国のテレビにも。
年越し番組みたいです。
「2011年から今後10年世界をリードするパイオニア」というコンセプトらしいです。
なんかよくわからないのですが、言われるがまま公園を走り、インタビューに答えました。
年越しの時期に中国にいらっしゃる方、気が向いたら見てみてください。
星尚というチャンネルで、「チャンネルヤング」という番組です。
大晦日の23:00〜24:00です。たぶん5分ぐらいの出演だと思いますが。
で、昨日の夜はまた忘年会。
編集者と船乗りとサラリーマン、そして物書きというよくわからない編成。
ディープな話で盛り上がりました。
で、今日はこれから東京を離れます。
あちこち取材したり、講演したり。
また更新がおろそかになると思いますが、ご了承ください。
ではよいお年を(早すぎ!)
昨日は友人の変態教師Mと忘年会(?)。
このMは下ネタを語らせたら日本、いや世界でもトップクラスに入るであろう男で、以前、混浴露店風呂で偶然再会したこともある。
そんなMは、当然といえば当然だが、男子校勤務である。痴女に襲われ、あわや、という体験談を話して、将来の東大生たちに変な知恵を入れたり、授業中に野球拳をしたり、と、ろくな授業をしない名物教師だ。
ま、そんなことはどうでもいいのだが、そのMと久しぶりに日本一の焼き鳥屋へ。
それからジャズバーの吐夢へ。
考えてみると、Mとの飲みにしては珍しく下ネタが少なかった。
それにしても最近、酒がうまい。
オチはない。
ただ、なんというか、師走だなあと。