きのう久しぶりに体重計にのってびっくりした。
68.5キロ。
5キロも太ってしまった。この1か月ぐらいで。
種子島&屋久島ツーリングでアホみたいに飲み食いしたからだ。
自転車にのるからカロリーは消費するだろうと調子にのってしまった。
でも、とくに種子島はメシがうまい。
首折れサバの刺身に、アオリイカ。そして蜜芋といわれる安納芋。
そして屋久島では幻の焼酎「三岳」にトビウオのつけあげ。
あれらのうまさには抗いようがなかった。
まあ、太ってしまったのはいい。
腹筋をさらにがんばればいいのだ。
明日から。
ということで、お知らせです。
3月27日(日)、新潟市で講演します。
新潟市といえば、このブログではおなじみ、ドーパミンを耳から垂れ流す英会話学校の校長、渡辺さんプロデュースのイベントです。今回で9回目。いやほんと、渡辺さん、いつもありがとうございます。
今回のテーマは、台湾、中国、韓国。
尖閣諸島沖の事件や反日デモ、その他上記の国々の対日感情。
去年『台湾自転車気儘旅』を出したからみで、彼らの気持ちを見つめるきっかけができました。
マスコミの伝えない、素顔の部分を、自分の経験を通してお話しできればと思います。
と、書くと、ちょっと固い感じですが、ま、いつものとおり、スライドと寒い笑いを交えながら楽しくやっていく予定です。
世界一周をした自転車の展示もやっています。こちらは3月2日から。
以下、詳細です。
*
■日時
3月27日(日)
13:30〜15:30
■会場
ほんぽーと
新潟市中央図書館3F
(新潟市中央区明石2‐1‐10)
■料金
500円(小学生以下無料)
■定員
120名(先着)
■お申し込み
(電話かメールで)
ボランティアグループ「エンライトン」
TEL/FAX 025-243-1019
watanabesp@aol.com
詳細はこちら
先日の「反省会」で、メンバーのひとり、タケからDVDが渡された。
昔の「同期旅行」を撮ったものだ。
ときは1995年のGW。
場所は僕の郷里、南紀白浜。
ちなみにこの旅行の2か月後に、僕は世界一周に旅立っている。
僕はビデオやDVDをほとんど観ない。
レンタルショップの会員カードも持っていない。
だからタケから渡されたDVDも、「せっかく焼いてくれたのだから感想を伝えなければ」ぐらいの思いで、さほど気乗りせずに、寝る前に歯磨きしながら再生したのだが……。
気が付けば歯ブラシをくわえたまま、40分強のDVDを最後まで見ていた。終わったときは夜中の3時半だった。
何がそう夢中にさせたかというと、やはり16年という時間による変化。
マジ、びびった。みんな変わりすぎだ。
それにしても、映像の中の自分の乱痴気ぶりを見るにつけ、本気で殺意を覚える。
きのうは会社の元同期たちと、1月に行った草津温泉ツアーの反省会、という名の飲み会。
まあ、なんだかんだと口実をつけて飲みたいだけである。
中東情勢に、石油高騰、食糧高騰、TPPに議論百出。
なわけはなく、もっぱら下ネタと次の同期旅行の行先に喧々囂々。
そしてビールビールビール。飲み放題でいったい何杯飲んだことか。
二次会もふたたびビールビール。
そういえば、先日行った健康診断の結果を取りに行っていない。
取材先の屋久島から帰ってきました。
そのことはまた後日書くとして、ニュージーランドの地震のことを。
ぼくが生まれて初めて訪れた海外の町がクライストチャーチでした。
だから今日、家に帰ってテレビをつけ、大聖堂が崩壊している映像を見たときは言葉を失いました。
最初の海外旅行はいやにはっきり覚えているもので、あの大聖堂を見ながら、不安と期待の入り混じった気持ちで、異国の味のするハンバーガーを食べたことが脳裏に焼き付いています。また、2か月のチャリ旅を終えたあと、再びクライストチャーチに戻り、満足感と寂しさを抱えながら夜遅くまで眺めていたのもあの大聖堂でした。
のどかで平和そのものといったあの町があんな状態になるなんて……。
とにかく、安否不明の方々がひとりでも多く救出されますように。
や、や、や、や、や、
屋久島すげーっ!!!!!!
ということで、屋久島のユースホステルからです。
宿にパソコンがあったので久しぶりに更新っす。
いや、マジ、興奮しまくりです。
「苔むす森」という場所。その名のとおり、苔むした森が広がっていて、それが巨大なテラスのようになっているんですが、見えた瞬間、体が固まって離れられなくなりまして。で、穴が開くほど見つめたあと、やっとの思いでそこを出たのですが、数歩あるいたところで、
「ダメだ、あともうちょっと……」
といった感じで引き返し、再び凝視する、なんてことを4回……。そう、モニュメントバレーやティカルに感じたものと同じ感覚を味わったんです。日本にもあったんですね、こんな場所。
屋久島ブームに、いつものごとく「けっ」という思いを抱き、屋久島とスピリチュアルなものを結びつける風潮に「はいはい」とケツをポリポリかいていた自分ですが、いや参りました。ここ圧巻です。「世界中の人よ、これを見にこい!」などと歩きながら思っていました。ほんとに来たら困るけど。
でもほんと、「遠いから」ということで行くのをためらっている方、いらっしゃったら迷わずGO!です!
ちなみに上に書いた、離れがたいポイント、通称ハナガタポイントの「苔むす森」は白谷雲水峡のバス停から歩いて2時間ぐらい。手軽でメジャーな場所らしいのですが、オフシーズンの今は人がめちゃ少なくて、妖精の世界に浸れますよ(逆に夏休みとかになると人だらけで興ざめかも、です)。
昨日、じてんしゃ図書館の土居くんから電話がありました。
資金ねん出のために、東京の高尾山で茅葺屋根をふくバイトをやっているそうな。
で、本日、阿佐ヶ谷で待ち合わせ。
見た瞬間、爆笑しました。
「和」にこだわっている彼。
普段着は着物です。
というか洋服は持っていないらしいです。
冬バージョンとして、着物の上にエゾシカの毛皮を羽織っていました。手製です。
「そのエゾシカ、自分でとったの?」
「いえ、これは違います。でも屋久島では罠をしかけてシカをとっていました。心臓がうまいです」
で、いつもの「世界一の焼き鳥屋」へ。
入ってきたお客さんが土居くんを見て、帰っていきました(そのあと戻ってきたけど)。
僕は女将さんに「すみません」と謝りました。
「でもこの人、別に危険な人じゃないんです」
「いいんですよ。石田さんの連れてくる人、いつも変わってますから」
「………」
全国にある3000の図書館を自転車でつぶさにまわり、『百年の愚行』という本を置いてもらうよう直訴、さらには自分自身も図書館になって、環境問題の本を貸し出しする、という彼の旅も7年目。ぼくの世界一周とほぼ同じ期間、日本を走り続けていることになります。
土居くんは人力にこだわり、おととしはヨットを手に入れました(長年使われていなかったヨットを譲り受け、自ら修繕)。
船舶免許も取得してトレーニングを積み、自転車&「水車型図書館」をヨットに積んで、去年は沖縄へも渡ったとか。もちろん、小さな島々の図書館もめぐりながら。
潮に流されたり、嵐にもまれたり、タンカーにぶつかりそうになったり。発狂しないように叫び声をあげ続け(すでに発狂していると思われるが)、島影が見えたときは涙がボロボロあふれる、といった旅だったようで、ここにはとても書ききれません。
しかし、やっていることも見た目もかなり常軌を逸している彼ですが、会って話すとじつにまともで、目立ちたいわけでもなんでもなく、「こうあるべき」という自分の考えに、すなおにしたがっているのだとわかります。
エゾシカの毛皮をはおった土居くんを見ながら「あかんわ、笑えてしまって、しばらくまじめな話できんわ」と僕が言うと、土居くんは心底驚いたような顔で、「えーっ? この恰好のことですか? 普通じゃないですか」と言います。テロリストのようにきれいな目で。
ダメだ。
オチが思い浮かびません。眠くて。
ま、こういうとてつもない人間は、むしろ箇条書きがよいかと。
寝ます。
おやすみなさい。
明日から種子島&屋久島です。
あ、そうだ。
途中からドライぺニーズのジュンも合流しました。
「俺もたまには載せろ」
とジュンがうるさいので、載せます。
『行かずに死ねるか!』で友を助けに坂を下っていった男です。
この写真、ちょっとカッコつけてます。
土居くんのことを詳しくお知りになりたい方は→ 当ブログの過去の記事
彼が全国の図書館に置いてもらうよう直訴している本がこちら→百年の愚行
じてんしゃ図書館HP
雪国から帰ってきました。
いや、すばらしい。
雪と温泉と日本酒。
しびれました。
日本人でよかった、と心の底から叫びたくなりました。
月並みな言葉しか出ません。
原稿山積みだから。
ヤバイ。
ということで、このブログは考えずに書いています。
あさってからは種子島&屋久島に行ってきます。
雪見風呂から、南の島へ。
ええ。わざとやってます。
日本の広さ、多様性を味わうツアーです。あ、でも仕事ですよ。
雪&温泉にハマったので、もう一度。
今シーズンラストの雪見風呂、になるかな?
奥飛騨温泉郷に行ってきます。
ちょうど雪も降るみたいだし、いい感じですねえ。
雪、温泉、湯煙、酒。これ以上のものがあるでしょうか。
でも雪で道路がストップしたら元も子もないけど(笑)。
あと飛騨高山も。
ここ大好きだったんだよなあ。
学生時代に3回行ったっけ。
でも最近観光地化が激しいとか。
訪問するのは21年ぶり。
どんなふうに変わったか、ちょっと見てきます。
僕はラーメンが好きなのだけど、2日連続で食べる気はしない。
化学調味料が苦手なせいもあるのだろう。
にもかかわらず、久慈にいるあいだは4日間連続で毎日ラーメンを食べた。
ラーメンの名店「千草」のお父さん宅に居候していたからだけど、ラーメンを毎日頼んだのは僕自身だ。飽きるどころか、食べたそばからもう1杯欲しくなって大変だった。今もあの味を思い出すと、「うわあああっ、食いてええっ!」と叫びたくなる。
「千草」の客にはこういう人が多い。
何人かとしゃべったが、そのうちの数人は1日と欠かさず毎日食べにくるそうだ。ひとりのオジサンは最近顔をケガして、1週間来られなかったそうで、我慢するのがつらかったとこぼしていた。
店主のお父さん自身、「40年間毎日食べているけど飽きないよ」とサラリと言う。
「千草」のラーメンは澄んだ鶏スープ。あっさりしているけれど、コクの深み、うまみ、喉の奥を通ったあとの余韻、どれもがキラキラ輝いている。麺は自家製の中細縮れ麺で、コシはあるけれど、歯ざわりはやわらか。麺にスープを吸わせるために、ぎりぎりのバランスで作っているのだとか。
「毎日食べたくなる」
小さな町で営業するためには何よりも大切な要素だろう。
でもその味を出すのが最も難しいんじゃないだろうか。
久慈は3万人規模の小さな町だが、「千草」は昼になると毎日行列ができるのだ。
言っておくけれど、お父さん、お母さん、圭介くんのために宣伝しようとしているわけじゃない(あの客の数を見ていたら宣伝する必要なんかないしねえ)。
そうではなくて、本心から言うのだけれど、僕的ランキング、ラーメン日本一の座が、この「千草」に取って代わった。
ううううっ、食いてえええっ!
通販もやっているので、興味ある人、よかったら試してみてください。店で出している味がそのままパックされていますよ。お店に電話かファックスで。
岩手県の久慈から帰ってきました。
いや、おもしろかった!
前にも書いたとおり、今回の講演はふしぎな縁で開催されました。
始まりは22年前。チャリで日本一周中、久慈を訪れ、橋の下で寝ようとしていたぼくを、たまたま通りがかったオジサンが拾ってくれ、家に泊めてくれたのです。
オジサンの家はラーメン屋さんでした。しかも「千草」という、久慈はおろか岩手県全域、はたまた東北全域から客がやってくるという老舗。
その2代目であるオジサンも、そして奥さんもこちらがポカンとなるくらい気さくで明るくて、僕は特別な親しみを彼らに覚えました。
それから四半世紀近く過ぎた去年の夏、取材で久慈に行き、22年ぶりに彼らと再会しました。そのとき、自分にとっては驚くようなことがあったのですが、それは過去の記事で。よかったら。
その去年の訪問時でも、オジサンは22年前と同じように、こちらがあっけにとられるくらい自然な様子で僕を家に招き、泊めてくれました。
そして僕が去ったあと、彼らの長男で、かつ「千草」三代目の圭介くんが、僕の本を読み、講演会を開くことを決め、あちこち駆けまわってくれたのです。
初日の保育園での講演では、子どもたちの反応に笑いました。
気に入った写真がスクリーンに映ると、わーっという歓声とともに、毎回なぜかパチパチパチと小さな手で拍手をするのです。それがかわいくてかわいくて。
その次にやった中学校の講演も、ちょっと不思議な感じがしました。
講演のあとはたいてい質疑応答をするのですが、小学校だと次々に手が上がるのに対し、中学校になると途端に静かになります。人目を意識し出すからでしょうかね。
ところが久慈の中学校では、「風呂は入っていたの?」「タイプの女性はいた?」など、おもしろい質問が次から次へと飛んでくるのです。そんな彼らの反応や、保育園の子どもたちの拍手といった反応が、「千草」のお父さん、お母さんを通してできあがっていた久慈という町のイメージと、どこか重なるものがありました。
そして一昨日。イベントホールを借り切ってやった、一般参加の講演会。
正直、どれだけの人が集まるか不安でした。
なにしろ久慈市は人口3万人規模の町です。この手のイベントだと50〜60人も集まればいいほうでしょうか。
圭介くんも始まる前は深刻な表情になり、かなり緊張している様子でした。
ところがふたをあけてみると、集まったお客さんは200人弱。
大きな拍手に包まれ、ステージに上がったときは、震えるような思いがしました。圭介くんがこれだけの人を集めた、ということに。そして人の結びつきを感じさせる、この小さな町の在り方に。
講演後には著書の販売&サイン会と懇親会がありました。そこでも人々の表情や言葉に言い知れぬ温もりを感じ、久慈は僕にとってますます特別な場所になっていったのです。
そして講演を終えた翌日、つまり昨日ですが、「千草」のお父さんとお母さんと僕の3人で、八幡平の秘湯へ一泊の旅行に行ってきました。3人で混浴露天風呂に入り(笑)、3人でイワナの塩焼きやホロホロ鳥鍋を食べ、3人で岩手のお酒を飲んできました。僕は2人のことをなんの違和感もなく、「お父さん」「お母さん」と呼んでいました。
はあ。
これを書きながら、縁の不思議さをつくづく感じています。
人って、なんかすごいな。
あらためて、久慈のお父さん、お母さん、それに講演を聴いてくださったみなさん、ありがとうございました。
そして、この最高の時間をくれた圭介くん。ほんとに、ほんとに、ありがとう。