石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
台風10号

台風10号の影響により久慈が冠水した。
3.11の津波はぎりぎり持ちこたえた久慈川だったが
今回の台風では決壊したらしい。
世話になっているラーメン屋「千草」に電話すると、
店は胸ぐらいまでつかり、被害は甚大だという。
でも三代目曰く「店があるだけマシ」と。
重くて、強い言葉だな。

 

「千草」をはじめ、被害にあわれた皆さまに

心よりお見舞い申し上げるとともに、

1日も早い復旧をお祈りしています。

 

 

| - |
キムチをソウルで買うなら

ソウルに取材に行ったとき、
白菜キムチを買って帰ったのだが、
これがのけぞるほどうまかった。
酸味、辛み、甘みのバランスが抜群で、
味に奥行きがあって。
さらに日がたつにつれて
発酵が進んでいくと
酸味とまろやかさが増していき、
ちょっと信じられないようなうまさになった。
じつは、生のニンニクが少々苦手なので、

キムチはそれほど好物ではなかったのだが、
このキムチは別格だった。

 

残りわずかとなったキムチ。ビフテキの最後の一切れに箸をのばす気分。

 

ちなみにこのキムチは広蔵市場で買った。
現地コーディネーターさんに勧められた店で、
野菜の漬物ばかり扱う小さな店だ。

(店頭には白菜キムチや野菜の漬物が並んでいたが、

奥にはほかの商品もあったかもしれない。

飲食店の屋台が並んでいるエリアの近くで、

向かいにはこの店があった記憶が…)

桶に入ったキムチを量り売りしている店だが、

においと液が漏れないように、

シーラーでちゃんと密封したのち、

そこまでしなくても、と思うぐらい

ラップでぐるぐるに巻いてくれる。

4分の1株が8000ウォンだった。

デパートや土産物屋の半値以下だ。

それでいて味は真空パックキムチとは

比較にならない。

 

先日、毎年ソウルで公演しているという

舞台女優さんに会って話したのだが、
彼女も毎年、僕が買った店でキムチを買って帰るそうだ。

やっぱりね。

 

| |
バットへし折りの厳罰化

虎キチ=アンチ巨人という構図は
有史以前からの不文律であり、
僕も例に漏れないのだが、
阪神戦の中継がないときは、
晩飯のあいだは巨人戦をつけている。
負けろ負けろと思いながら。
昨日は裏番組の24時間テレビも気になったが、
(うそです。例のあの問題もあったので、
ちょっと見てみたけど5分で無理でした)
結局、巨人戦をつけていた。

 

で、その事件は試合中盤に起こった。
巨人先発ピッチャーのマイコラスが
三振をしたあと、バットを両手で持って
太ももにたたきつけ、へし折ったのだ。
たまに外国人選手がやるのを見るが、
(でも投手がやるのは初めて見た)
昨日はずいぶん久しぶりに見た気がした。
で、何かめちゃくちゃ不遜なものを感じて、
「お前なにしとんねん!」
とテレビに向かってブチ切れた。
職人さんがどんな思いで作っているのか
ちょっとでも想像したことがあるのか!

お前にへし折られるためじゃねえ!

 

子供の教育にも完全によくない。
故意のバットへし折り行為をしたヤツには
罰金100万円を課し、
バット工場で職人さんを3日間手伝い、
バットの木であるアオダモの植樹事業を3日手伝う、
というのを義務付ければいいと思う。
これ、まじめに。

 

 

| スポーツ |
バジルの心

バジルを栽培しているのだが、

こいつはじつにたくましい。

パセリやパクチーは

すぐにダメになるが、

バジルはすくすく育つ。

しかも切って水に差しておけば、

茎から根が生えてくる。

それを土に戻せば、

またすくすく育つから、

バジルはどんどん増えていく。

石田家は飢餓から救われた。

おもしろいのは、

水に差したあと、

茎から根が生えるまで、

少し時間がかかることだ。

ちゃんと数えてはいないが、

4、5日ぐらいだろうか。

そのあいだ、茎が悩んでいるように見える。

「あれ? これって、

俺に根っこになれってこと?」

というふうに。

それが証拠に、

一旦根が生えだすと、

「俺はもう茎じゃない、

根っこになったんや!」

と吹っ切れたようにぐんぐん伸びる。

なんちゅうかわいいやつや、

とニコニコしてしまう。

 

 

 

 

| 生活 |
想くんが歌手に

僕がこれまで会ってきた天才の中でも、

最強のひとりが笛吹きの想くんだ。

その強烈なキャラを僕はこのブログに、

繰り返し書いてきた。

 

それを読んでいた読者のAさんが、

インドで想くんに出くわしたらしい。

想くんはインドの山奥で

音楽修行に励んでいたのだが、

その日はたまたま町に出てきていたのだそうだ。

Aさんは想くんの顔も知らなかったが、

食堂で元気よくしゃべっている男を見て、

「もしかして想さんですか?」

と聞いてみたらしい。

当然、想くんは、

「えー? なんで僕のこと知ってるの?」

と聞き返すわけで、

「石田さんのブログを読んでいたから」

とAさんは答え、想くんは狂ったようにバカ笑いした、

という一幕があったのだとか。

インドの食堂で偶然、想くんに遭遇するのもすごいが、

僕の文章だけで想くんとわかるのもすごい。

それぐらい彼は強烈、という話でした。

 

そんな想くんだが、インドからネパールに拠点を移し、

音楽修行は8年目か9年目に入った(たしか)。

何をやっているかというと、

インドの古典音楽ドゥルパッドの歌手である。

笛の武者修行に出た彼が、なぜ歌手をやっているのか。

そのあたりのことは難しすぎるので省きたい。

とにかく最高の音を目指して世界を旅した彼は

ドゥルパッドのヴォーカルにたどり着いたのだ。

 

で、先月の話になるのだが、久しぶりに想くんが帰国し、

ドゥルパッドのコンサートをやるというので行ってきた。

歌というよりお経というか、

最初はなんだこりゃ? と思うのだけど、

そのうち心地よくなってきて、うっとりするような音だった。

 

 

想くんは現地ネパールでも

古典音楽の継承者として、

特別な存在になっているようだ。

どんどん遠くへ行くようで寂しい気もするが、

コンサート後の姿はいつもの想くんで、

はらわたがよじれるぐらい笑わせてもらいました。

 

| - |
刺身盛り合わせ

先日、瀬戸内の島々を旅したとき、

夜は毎晩、居酒屋で地魚を食べたのだが、

どの店も刺身がもうひとつだった。

そのときこんなことを思った。

えらそうな物言いになるけれど、

ちゃんと仕事をしていない店なら、

刺身より煮魚を食べたほうがいいな、と。

熟成期間を含め、正しいタイミングで出しているか、

鋭く切れる包丁で的確に切っているか、

そういったことがちゃんとできていないのなら、

海が近いというアドバンテージも生きないな、と。

ちなみに僕が行った店はどこも、

大根のツマは包丁ではなく機械で切られていた。

 

で、昨日。

アフリカを一緒に走ったチャリ軍団、

ドライペニーズのひとり、ジュンと

わが町阿佐ヶ谷にある某名店で飲んだ。

 

手前から、スズキ、カンパチ、タイ、ヒラマサ、マグロ、

という刺身盛り合わせである。

ガラケーで撮った写真ゆえ

不鮮明でいまいちわからないが、

ひと切れがでかくて分厚い。

これでなんと980円である。

瀬戸内で行ったどの店よりも安い。

しかも、どの魚も

アミノ酸が最大量になるような状態で、

ひと口食べるごとにジュンと顔を見合わせ、

「すげえな」

と感動しあうぐらい甘かった。

(タイだけは養殖っぽいにおいがあったが、

さすがにこの値段だもんなあ)

ちなみにツマもちゃんと包丁で切られていた。

 

つまり何が言いたいかというと、

やっぱり阿佐ヶ谷は世界一の町なのだ。

って、結局またそれか!

 

| グルメ |
白浜のランチなら

夏も終わりに近づき、
これから南紀白浜に行く人は少ないと思うけど、
もし行くという人がいれば、ご活用ください。
地元民の白浜情報〜。

 

ぶっちゃけ、白浜って観光地だから
あまりうまいものがないんですよね。
友達が来ると、いつも店選びに困ってしまいます。
そんな白浜でランチを食べるならどこか?
ずばり、「甲羅館」という店のオムライス!
白浜でオムライスかい! と思われそうですが、
いやいや、ま、食べてみてください。絶品です。


ちなみにこの甲羅館は土産物屋がメインで、
売り場の横に喫茶コーナーがあるという店。
しかも場所は白良浜というメインビーチの向かい。
だから、まともな料理が出てくるようには
見えない店なんですが、これがトラップです。
料理人はしっかりした店で修行を積んだ男で、
ちゃんとこだわりを持って作っています。
じつはその彼は高校時代の友人で、
だから宣伝している、

という邪な要素もまあ、あるわけですが、
でもほんとうまいんですよ、ここのオムライス。
僕は帰省のたびに食べているような。
ということで、白浜で魚に飽きたら、
ぜひ食べてみてくださーい。

ちなみに甲羅館は浜通りの

ファミリーマートの前にある店です。

 

 

ところで、これも遅すぎる情報ですが。

テレビの五輪ダイジェストを見ている方もまだまだいるかと。

で、もし男子400mリレーの選手入場のシーンを見る機会があったら、

ぜひ左端の山縣選手の表情に注目してみてください。

あの侍の真似をして刀を抜くポーズ、

すばらしくはにかんだ笑顔を見せています。

クールな男だと思っていたけど、

あんな笑顔をするなんて。

ああいうところに人間性が現れますね。

 

| グルメ |
七夕祭りの傑作

五輪が終わり、寂しく感じる一方、

やっと仕事に専念できる、

とちょっとホッとしています。

 

ところで今日の東京は朝からすごい嵐でした。

不謹慎だとは思いつつ、

台風が来るとワクワクしてしまうこの気持ち、

これはいったいなんなんでしょうね?

いいオヤジになってもこれは変わらんなあ。

 

それにしても、高校野球が終わり、五輪も終わり、

台風が来て、夏もいよいよ終わりだな、と。

 

夏といえば、わが町、阿佐ヶ谷の夏の風物詩、

七夕祭りにもちょっと出かけてみました。

で、やっぱり、張りぼてが商店街にぶら下がっているだけで、

いったいなんでこんなに人が来るんだ?

と不思議でならない祭りでしたが、

1か所、ちょっと笑えるものがありました。

 

これ。

 

 

高尚なお人柄の米大統領候補です。

髪の感じとかうまいなあ。

 

| 生活 |
連夜の絶叫

バドミントンダブルスのタカマツペアの
試合に絶叫し、
高橋選手と同じようにガッツポーズをして
のけぞったら腰をグキッといわしてしまった。
(いわす=痛める)
いやぁ、今回の五輪最大の興奮を味わいました、
ありがとう、タカマツペア、と思っていたら翌朝、
男子400mリレーでまたしても大絶叫。
まさか自分が生きているあいだに
日本がアメリカに勝つ試合を見られるなんて。
僕自身、中高と陸上をやっていたせいもあるのか、
1日たったいまも興奮が冷めやりません。
僕もリレーに出ていたけど、
おもしろいんだよなあ。
飛び出しのタイミングやバトンパスなんかが。
あの瞬間の興奮や息遣いを、
30年たった今も折に触れ思い出すのだから、

やっぱり貴い時間だったんだな、と。

 

 

 

| スポーツ |
蒲郡で講演

女子レスリングすごすぎる!

いかんなあ、寝不足です。

 

ということで、お知らせ一件。

 

愛知県の蒲郡で講演します。

 

とき:9月11日(日曜日)午後1時30分〜3時
ところ:蒲郡市民会館 大会議室
定員:100名(申込順・参加無料)
お申込:0533-69-3706

 

詳細はこちら

 

 

 

| 講演 |
★新刊が発売されました
『自転車お宝ラーメン紀行』 レトロな路地や古い喫茶店など都内の“お宝”を探索しつつ、昔ながらのラーメンを目指す大冒険(?)紀行です。産業編集センター刊。1100円+税。感想お待ちしています!→yusukeishida@hotmail.com
★dancyuウェブに連載中
食の雑誌「dancyu」のウェブサイトに「世界の〇〇〜記憶に残る異国の一皿〜」というアホな記事を書いています。→https://dancyu.jp/series/ikokunohitosara/index.html
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