石田ゆうすけのエッセイ蔵

旅作家&エッセイスト、石田ゆうすけのブログです。


※親サイトの『7年半ぶっ通しチャリ世界一周』はパソコンを新しくしたためにストップしたままです。
近況報告や各種案内は、もうしばらく、当ブログにて行います。
弦楽四重奏のライブと、またこれ系かラーメン

知人がプロデュースする弦楽四重奏のユニット、

「Less is More」の1st.ライブに行った。

会場は本郷三丁目の名曲喫茶「カデンツァ」。

東大赤門の近く、という場所がら、

きっと我が町阿佐ヶ谷の名曲喫茶

「ヴィオロン」みたいな店に違いない、

ヴィオロン

 

と思って行ったら、まったく違った。

ずいぶんこざっぱりした店だった。

 

それはともかく、ライブは楽しかった。

弦楽器奏者4人の音がせめぎ合い、

まるで有機体のように絡み合いながら

のぼりつめていく。

これからライブを重ねてますます醸成し、

おもしろい音になっていくんだろうな。

 

その後、ラーメン店へ。

駅至近の食べログ高得点の店に行った。

旅先では、こういった口コミサイトは参考にせず、

自分のアンテナを頼りに歩いて探すのだが、

東京のラーメン店はそうもいかない。

数が多すぎる。

店を探して歩きまわる時間もない。

なので効率重視だ。

でも、食べログ高得点の店というのは、

とくにラーメン店は、

かなり高い確率でハズすような気がする。

いや、正しく言えば、

僕の好みとはかなり高い確率で違う。

で、今回はどうだったか、というと、、、

、、、

 

やっぱり、だった。

 

「イカと煮干しの濃厚中華そば」

ひと口目は「おっ」と思ったが、

食べ続けると、オエ…となってきて、

帰宅後は胃を洗浄したくなった。

 

続いて、虎キチKが頼んだ

「赤鶏と蛤の淡麗中華そば」

「淡麗」などという言葉を使う店のラーメンは

たいていダメ、あ、いや、僕の好みではないが、

こちらもしかりだった。

いや、うまいのはうまいんだけど、

なんというか、頑張っている感じが、

ちょっとしんどい。

前にも書いたような気がするが、

いい食材を使って、

いろいろ凝ったことや

気取ったことをやったラーメンは、

「どうだ!」という店主の矜持が見えるようで、

なんか疲れるのだ。

少なくとも毎日食べたいものじゃない。

もっとさりげなく、奥ゆかしく、

「ああ、なんかうめえなあ」

としみじみ思えるラーメンがいい。

ま、好みの話です。

 

| グルメ |
6つ目のマグカップ&女将がテレビに

秋田県にかほ市「夢を聞く会」主催のトークで配られる

僕のイラスト付きオリジナルマグカップ。

今年はこんな風にできました。

 

僕が個人的に世界一美しいと思った山、

南米パタゴニアのフィッツ・ロイです。

 

ちなみに本物はこんな山です。

去年17年ぶりに訪れた際、撮った写真です。

 

あれ?

こう並べるとだいぶデッサン狂ってる感じするな。

でもたぶん、カップの曲面に貼りつけているから、

ゆがんで見えるのです。ええ。

 

これまで6つのマグカップができましたが、

これが一応最後のカップとなります。

夢を聞く会のHさんを始め、スタッフのみなさん、

これまで本当に長いあいだありがとうございました。

またいつかやれたらいいですね。

 

さて、先日このブログに載せた

山口県湯田温泉の爆裂女将。

テレビでも頻繁に紹介され、

かなり有名な人らしいですが、

僕も知らなかったし、

このブログを読んでくださっている方々の中にも

ご存じなかった人が多かったみたいですね。

けっこう反響をいただきました。

その女将が、明日11月30日18:15あたりから約15分間、

テレ朝の「スーパーJチャンネル」という番組で

紹介されるそうなので、

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。

放送ぎりぎり(というより完全アウト)の芸もあるから、

どこまで映されるか、今から非常に楽しみです。

 

 

| 生活 |
フィデルの死

秋田県にかほ市で講演してきました。

お越しくださった皆様、ありがとうございました。

今年行った国々を中心に話したのですが、

しゃべりながらとくに気持ちがこもったのはキューバです。

ゲバラやカストロの話をしました。

カストロが亡くなったことを知ったのは、その直後でした。

ホテルに帰ってからニュースをハシゴしました。

彼の評価は、キューバ国内でも分かれていました。

おおむね、年配の方たちはフィデル・カストロを愛し、

若者たちは批判的に考えている人が多かったような気がします。

僕はもちろん、彼の功罪を判断する立場ではまったくないし、

その能力もありませんが、

ただ、ひとつの時代が終わったような、

なんとも寂しい気持ちになっています。

あの世でチェと再会し、

笑顔で話していることを願いたいと思います。

| 社会 |
インド料理屋で門出祝い&トークのお知らせ

16年前にエジプトの宿で

エッちゃんユキちゃんという2人の女性に会った。

それぞれ1人で旅をしていたのだが、

お笑いコンビかと思うほど息がぴったりで、

みんなに「キョーレツ」と言わしめるほど、

激烈におもろい2人だった。

そのうちのエッちゃんは

帰国後も相変わらずキョーレツでおもしろくて、

紆余曲折の末、先日、

なぜかインド人とインド料理屋をオープン。

場所は日本橋浜町。

店名は「アンキットの気持ち」

この名前もなんかすごいな。

 

折も折、今度はユキちゃんが、

年下のイケメンをだまくらかして、結婚することに。

というわけで、当時のメンバー10人ほどが

「アンキットの気持ち」に集まって、

というか、まあ毎年集まって飲んでるんだけど、

キョーレツコンビの新しい門出を祝って飲み倒した。

 

店の前で。アンキットさんとエッちゃん。

 

そしてユキちゃん結婚のサプライズお祝いケーキ。

このケーキを選んだのは人形劇師のちー兄

ふだん子供を相手にしているので、

仕事から離れると何かタガが外れるみたい。

 

そしてめでたいお二人による、

(ちー兄曰く)ケーキ乳頭。

あれ? 写真をよく見るとまだやっていない。

ま、いいか(ちー兄渾身のギャグを残したく)。

 

そしてファーストバイト。

 

二人はなんと昨日入籍したそうな。

Sさん、ふつつかな嫁ですが、なんとか、どうにか、頼みます。

 

で、「アンキットの気持ち」も

みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

友達のよしみ抜きにしておいしかったですよ。

タンドリーチキンとか肉が柔らかくて香ばしくて。

ナンも一番いい粉を使って焼いているらしく、

小麦粉自体の甘みがあってモチモチ。

チーズナンとか、それだけでもう何もいらないって感じで、

何かに憑かれたように食べまくってしまいました。

「石田ゆうすけのブログを見て来た」と言っていただければ、

エッちゃんが一発ギャグをかますそうです。

 

「アンキットの気持ち」

都営新宿線 / 浜町駅(A1) 徒歩2分

JR総武本線 / 馬喰町駅(B1) 徒歩5分

都営浅草線 / 東日本橋駅(B1) 徒歩5分

お店の情報→こちら

 

では、僕はこれから講演で秋田に行ってきます。

ぜんぜん東京にいないな…。

 

秋田では2か所で講演します。

今週土曜日は毎年恒例、夢を聞く会主催の

古民家でのトークです。

残席あと2〜3あるそうです(要予約)。

ま、あさっての話ですが、お近くの方、

よろしければ。

今回は前回と同じく「別世界夜話」と題し、

キューバ、メキシコ、カンボジア、韓国と

今年行った国々の話、ならびに、

いつもの世界一周の話を

スライドを交えながらゆるゆる話します。

 

日時:11月26日(土)13:00〜15:30
会場:白瀬南極探検隊記念館裏手の浄蓮寺書院
  (秋田県にかほ市黒川字岩潟15−3)
料金:2000円(記念マグカップ、手作りケーキ、コーヒー込み
お申込み:khonma@gray.plala.or.jp
               090-6256-8519(夢を聞く会・本間)
 

で、これまた恒例のオリジナルマグカップ。

今年はこんなイラストを描きました。

南米パタゴニアの秀峰、フィッツロイです。

さあ、どんなカップになるかな?

ちなみに去年のカップはこれ。

 

シリアの遺跡パルミラ。

 

| 生活 |
シキザクラと爆裂女将

山口の旅から帰ってきました。

曇天ばっかでした…。

 

宇部空港からまずは下関へ。

下関といえば、これ!

 

 

関門大橋を見ながらフグのから揚げ。

(向こうが九州)

下関はフグの水揚げ量が日本一。

市場で買ったこのから揚げも500円という値段。

味は……うまいけど、

やっぱりから揚げは揚げたてかなー。

そのほかフグの刺身に湯引きに獺祭。ぬはは。

 

ところで、こんなものも見ました。

 

山は紅葉しているのに、手前は…桜?

開花してる!

 

1年に2度花をつけるシキザクラです。

この時期、お約束のように

テレビで紹介されているような気がするけど、

生で見るのは初めてかも。

しかも両方ともこんなに見ごろ。

(秋に開花する花は小さいそうな)

 

 

蜃気楼でも見ているような

けったいな気分でした。

 

でもそれ以上にけったい、

というか、あまりの凄まじさに

はらわたがよじれ、

涙まで流して笑ったのが、こちら。

湯田温泉は常盤旅館の「女将劇場」。

名物女将がやりたい放題やっています。

 

水芸は序の口。

 

 

なぜか光る入れ歯を装着して、

早変わりの舞。

 

日本首相と次期米大統領の

分身人形によるラインダンス。

 

かなり本格的な手品。

って、手品自体すごいのに、

なぜかこういう格好になり、

下ネタ自虐ネタを連発。

助手たちの表情にも注目。

ほかにも女将が着替えているときに

若い男性2人が出てきて、

漫才とかをやっていたけど、

やらされている感がすごかった。

この女将劇場、もう52年もやっているのだとか。

大晦日と正月と近親者の不幸があったとき、

あと自分の出産時以外は

1日も休んでいないそうな。

とにかくぶっ飛んでます。狂ってます。

で、いろんな意味で感動します。

詳細はサイクルスポーツに書きます。

って、載るのはまだ先だけど…。

ともあれ、湯田温泉、おすすめ。

なんと別のホテルに泊まっても

タダでこのショーをご覧になれます。

毎晩20時45分から1時間半ぐらいやっています。

長いのにまったく飽きさせないからすごいなあ。

泉質もつるつるしていい感じでした。

眠いので寝ます。

 

 

 

| - |
そうだ南禅寺行こう。湯を沸かすほどの熱い愛。

昨日、京都で講演をしたあと、

タクシーに乗ったら、

運転手はなんかめっちゃおもろい若い女性だった。

「いま紅葉がめっちゃ綺麗ですよー」

と盛んに言う。

それは知っている。

でももう午後5時前なのだ。

時間がないでしょ。

と諦めていたのだが、

元気な彼女としゃべっているうちに、

やっぱり見たい!と急に火がついた。

「よっしゃ!お姉ちゃん、南禅寺行っとくれ!」

 

というわけで、行ってきました。

 

 

 

 

うん、行ってよかった。

 

で、その後、四条烏丸に出て、

学校関係者と飲み。

その席で、映画『ちょき』がいかに素晴らしかったかを

僕が語りまくっていると、

ひとりの男性M氏も同じ熱さで、

『湯を沸かすほどの熱い愛』も素晴らしかったと言う。

宮沢りえ主演の銭湯を舞台にした映画だ。

M氏は3回も観て、観るたびに涙の量が増え、

3回目の鑑賞時は嗚咽だったという。

銭湯の話でなんで泣けるんだ?

とは思ったものの、

そこまで言うのなら、と今日、

京都から東京に夕方に帰ってきて、

で、その足で映画館に行った。

 

うむ。

たしかに泣きました。

てか、あれはあかんやろ。

そりゃ泣くわ。

でもま、単なるお涙頂戴映画ではなく、

笑いもたくさんあって、

人も心情も非常に丁寧に描かれた

上質のドラマでした。

娘役の子、すごかったな。

なんなんだあの演技は。うますぎるやろ。

ただ松阪桃李はいらんかった気がする。

 

総合的には『ちょき』のほうに軍配が上がるが、

(僕にとっては。てか、比べるのも変だけど)

『湯を沸かすほどの熱い愛』

もお勧めです。

やっぱり映画は劇場で観るものです。

涙のあとのカタルシスがたまんないです。

 

で、明日からは取材ツーリングで山口へ。

旅の準備やら精算やらが終わって、

ただいま午前2時。

で、今から原稿を1本、ゼロから書きます。

こんなスケジュールなのに

映画を観にいったバカです。

 

| |
僕的今年一番の映画

先日、映画『ちょき』の試写会に行った。

全編和歌山市ロケということで、

関係者のHさんからお誘い頂いたのだ。

(ま、僕は紀南の白浜生まれだから、

紀北の和歌山市とは文化も言葉も違うんだけど)

 

 

その数日前にも、

和歌山県の田辺市でロケをやったという

別の映画の試写会に行ったのだが、

こちらは登場人物が

紀南名産の梅干しを干しながら標準語をしゃべるので、

イスからずり落ちそうになった。

映画自体も、悪くはなかったが、

積極的に人に勧めたいほどではなかった。

(部分的に惹かれるところはあったが)

 

なので、今回の『ちょき』も正直気が進まなかった。

全盲の少女と美容師の男性の心の交流?

いまどきなんとベタな設定だ。

中身がなんか透けて見えるな。

主演は誰だ? お、吉沢悠か。

彼はいいよなぁ。でもこの女の子は誰だ?

増田璃子…? 申し訳ないが知らない

それにこのチラシ…なんか暗いな。

なんでこの写真にしたんだろう。

(だから上には別のチラシを載せました・笑)

 

とまあ、はっきりいって行こうかどうか悩んだ。

でも原稿がちょうどきりのいいところまで書けたし、

何より誘ってくれたHさんの「ぜひ見てみて」という

言葉が妙に気になった。

 

で、渋谷の試写室まで行ったのだが、

冒頭から「あれ?」と思った。

画面から静かにあふれ出してくる空気がいい。

淡々としているのだが、

編集が小気味よくて、うっとりする。

それに、この脚本。

なんて自然なんだろう。

言葉の選び方が的確だ。

過不足のない、絶妙の一点を突いて

言葉が組まれているという感じがする。

”説明”を排した最小限の台詞なのに、

必要な情報がすべて伝わってくる。

演出がうまいからでもあるだろうけど、

脚本がとてもよく練られていて、

すごい完成度だ。

それを語る吉沢悠も相変わらずいい。

東京出身のはずなのに関西弁も自然じゃないか。

(前述のとおり、紀北と紀南では

言葉が微妙に違うので、

完璧な紀北弁だったかどうかはわからない。

でも違和感は全然なかった)

 

そしてなにより、主演の増田璃子。

なにこの子?

和歌山の子なの?

これ演技なの?

だとしたら、とんでもねぇ。

名女優じゃないか。

いや、まさか…。演技じゃないでしょ。

それにやっぱりこの監督、すごいな。

演出も編集もなんて手練れなの。

ベテランなんだろうな。

誰なんだろう。

チラシで監督の名を一瞥したときは、

記憶になかった気がしたけど。

 

などと最初はいろいろ感心しながら観ていたのだが、

途中からはもうそんないろんな思考がすっ飛んで、

物語の中にずっぽり埋没していた。

 

完全に僕の好みに合致したのだろう。

(和歌山という要素は正直、関係ない・笑)

さりげない言葉、控えめな表情と演出、

そして劇中のレコード音楽、

あらゆる要素がとにかく気持ちいいのだ。

このまま映画がずっと続けばいいと思った。

終わらないでくれ、とすら思った。

読書でそう思うことはよくあっても、

映画鑑賞ではなかなかない。

すごいぞ、すごいぞ、ただごとじゃないぞ、

と思いながら観ていたら、

物語の後半、

思いもかけない反応が自分に起こって、

びっくりした。

そして最高のカタルシス。

 

あまりにもよかったので、

誘ってくれたHさんにすぐさま

「びっくりしました!」

から始まる暑苦しいメールを打った。

その日1日、何度も場面がよみがえってきては、

カタルシスを味わった。

 

観賞してから約1週間たつが、

いまでも思い返すたびに心地よい世界に浸る。

それなりにおもしろく観たが、

余韻がなかった『君の名は。』とは好対照だ。

もっとも、あっちは

ありったけの前評判と情報を頭に入れ、

期待を最大限に膨らませて観たから、

評価が落ちるしかなかった、

という面はあるのだろうと思う。

『ちょき』は真逆で、

期待ゼロどころか、マイナス20ぐらいから観ただけに、

あとは上がるしかなかった。

くわえて情報もほぼゼロで、

チラシのキャッチコピーぐらいしか読んでおらず、

物語がどう進んでいくか、

まったく予想がつかない状態で観たのだ。

そのおかげで、静かな映画なのにドキドキした。

ま、そんな期待と実際とのギャップが

評価に影響したのは間違いないが、

それを念頭においても、

やっぱりこの映画は素晴らしいと思う。

見事な完成度だと思う。

あとで監督の金井純一氏が33歳だと知って、

本当に驚いた。

ついでにいえば、増田璃子さんは東京の人だった。

 

今年は僕個人にとっても映画豊作の年で、

ほぼ毎回「うわー!いい映画観た!」と興奮しながら、

劇場をあとにしてきたのだけど、

ここに来て今年最高の映画に出会ったような気がする。

作品のよしあしというのは比較できるものじゃないけど、

余韻の長さは僕の中では間違いなく一番だ。

『スポットライト』や『ハドソン川の奇跡』

の余韻もすごかったが、

『ちょき』はそれらを凌いでいる。

なんだろう。

「よかった」とか「おもしろかった」とかじゃなく、

本当に愛すべき作品に出会えた、という喜びだ。

吉沢悠の「ちょき」さんや、

増田璃子の「サキ」が、

映画が終わってからも僕の中で生きていて、

そして彼らのことがたまらなく好きなのだ。

 

というわけで、よかったらぜひ観てください。

僕と同じように、白紙の状態で観てほしいから、

このブログでは映画の内容にはあえて触れませんでした。

でもこれだけ書いたら期待してしまうか…(苦笑)。

期待しないでください!!!(笑)

石田に騙されてみよう、ぐらいの気持ちで行ってみてください。

できれば公式サイトも予告動画も見ずに行ってください。

(何度も書くけど、予告動画は絶対見ないで!)

そしてよかったら感想聞かせてください。

もっとも、「好み」なので合わない人には合わないでしょうけど、

(なんでもそうだけど)

でも是枝監督の作品なんかが好きな人には

とくにおすすめです。

僕も今度はお金を出してもう一度観にいきます。

 

まずは今週の土曜日11月19日から、

和歌山県の各劇場で先行上映があります。

次いで、各地で順次。

といっても上映劇場が少ない!

こんなにいい映画なのに!

 

ほんとこの喜びを共有したいので、

リンク張れば済むところを、

わざわざ公開予定劇場を下に書き写します(笑)。

一応、リンク先はこちら→『ちょき』上映劇場

 

11月19日(土)〜

ジストシネマ和歌山

イオンシネマ和歌山

ジストシネマ御坊

ジストシネマ田辺

ジストシネマ南紀

 

12月3日(土)〜

東京:渋谷HUMAXシネマ

 

12月17日(土)〜

北海道:シアターキノ

福岡県:中州大洋劇場

 

12月31日(土)〜

愛知:シネマスコーレ

 

1月21日(土)〜

大阪:シネ・ヌーヴォ

京都:京都みなみ会館

兵庫:元町映画館

 

近日公開 ※日程未定

岩手:盛岡中央映画劇場

栃木:小山シネマロブレ

長野:シネマポイント

 

以上。

 

くぅー、いまのところ15館か。

しかも渋谷HUMAXに電話で聞いたら、

上映期間は2週間とのこと。短けぇ!

(劇場によってはもっと短い場合もあるかも。

ご注意ください)

口コミで上映劇場が増えないかな。

観て、この作品が気に入ったら、

どんどん広めてください!

 

ところで、『この世界の片隅に』

めっちゃ好きになりそう。

こうの史代が大好きなので。

どんなことがあっても観にいく予定。

いまヤフー映画の口コミ評価見たら、

なんと驚愕的に高いがな。

”僕的今年一番”が並ぶか?

今年はほんと豊作だなぁ。

 

 

| 映画 |
貴様と俺とは

徳島の中学校で講演したあと、

先生方との懇親会が予定されていたので、

一旦ホテルに帰り、

それから手渡された地図を頼りに店に向かった。

ところが、方向音痴の僕である。

見事に迷ってしまい、

怪しい裏通りをうろうろと歩いていた。

そこで強烈な店を見つけてしまった。

 

これ。

 

 

「軍国酒保『二等兵』」

 

別の看板。

 

 

「毎度、御入隊ありがとうございます」

とある。

 

あまりの引力に、

そのままひとりで入隊しそうになったが、

いやいや、先生方が待っているのだ、と思い直し、

そこを離れた。

目当ての居酒屋はこの店のすぐ裏にあった。

 

僕は着席するなり、

「すごいものを見ましたよ」

と先生方に言った。

「店主は軍服姿で敬礼しながら

『いらっしゃいませ』とか言うんですかねー」

みんなアッハッハと笑った。

 

で、楽しく飲んだあと、

「二次会いきましょう!

”二等兵”に行きましょう!」

と僕はみんなを誘った。

なぜか10人のうち4人しか残らなかった。

 

ドアを開けた瞬間、

軍歌が流れ、

カウンターの中には

お婆さんとおばさんの中間より

ちょっとお婆さん側に寄った女性が

軍服を着て立っており、

僕たちに向かってピシッと敬礼しながら

「いらっしゃいませ」と言った。

大日本國防婦人らしい。

 

店内にはこの國防婦人と

私服の客が2人、カウンター席にいるだけだった。

僕たちがソファ席に座ると、

國防婦人はメニューを広げる代わりに、

こんな紙を広げた。

 

 

大日本帝国海軍の士官学校で

用いられていたという訓戒、

「五省」である。

 

次いでお通しが来た。

 

 

飯盒の中蓋に乾パン。

金平糖をあしらって、

いろどりにも気を配っているのがわかる。

 

ちなみにソファカバーはこう。

 

 

そのソファから見た店内。

 

 

國防婦人によると、

44年やっていると言う。

そのほかいろいろ言っていたが、

酔っぱらっていたので

何も頭に残っていない。

 

「リクエストどうぞ」

と國防婦人はマイクと歌集を

テーブルに置いた。

歌集はこうだ。

 

 

カラオケではなく、

歌声の入った昔の音源の軍歌に

合わせて歌うというスタイル。

ただ、別にリクエストしなくても

軍歌はずっとかかっている。

でもせっかくだから、と

僕たちは「同期の桜」なんかをリクエストし、

腕を振りながら勇ましく熱唱した。

貴様と俺とーはー。

 

いや、最高の夜だった。

まるでおとぎの世界のようだった。

そんなところに2時間以上もいたので、

僕もすっかり思想が変わってしまった。

 

 

ちなみに本物の大日本帝国軍の軍服だとか。

たしかにタグか何かに

1944年製とか書いていた。

こういう服がどっさりあるので、

コスプレ好きにも最高。

徳島で行く店はこれでもう決まりやね。

みんなで思想改造し、國防に努めよう!

 

| 生活 |
泣いても笑っても

映画『ちょき』の試写会に誘われ、

なんの情報も入れずに行ったら、びびった。

なんじゃこの完成度の高さ。

猛烈に感動したので、

思いっきり書きたいのだが、

今日はあることのせいで、

その気にもならない。

 

そのあと寄席に行った。

目当ては講談師、神田松之丞。

相変わらず天才的。とんでもない。

でもあることのせいで、

笑っても感動しても、

それを思い出すたびに、

はああ、とため息が出る。

 

トランプ?

あー、何も聞こえない聞こえない。

知らん知らん。

 

『ちょき』については後日書こうと思いますが、

とにかく最強にお勧めです。

設定はベタだけど、脚本と演出の完成度がすごいから、

ベタさがまるで気にならないし、

設定の必然性も感じます。

でも公式サイトの予告は観ないで!

核心部言ってるから!

 

 

| 映画 |
見事なコピー

折り畳み自転車で世界一周をした

ド変態(最高の賛辞です。一応)、

チャリヨシくんが、僕のトークの冒頭に

15分間のスライドショーをやってくれた、

という話を前回書きましたが、

旅のきっかけは『行かずに死ねるか!』だったそうな。

で、その話をするために、彼はわざわざ書店に行って、

本を撮影してきたそうです。なんて人だー。

 

で、その写真を見て、思わず噴き出し、

そのあと深々と感心してしまいました。

ポップのコピーが秀逸!

チャリヨシくんの了解を得て、

彼の撮った写真を下に張ります。

よかったら、クリック拡大して、

コピーを読んでみてください。

 

ああ! 俺も読んでみたくなった!(笑)

 

ところで米大統領選、

現在のところトランプ優勢。

英国EU離脱と同じパターンやないか…。

悪魔の采配だ…。

恐ろしくなってきたので、

寄席にでも行ってきます。

 

| 生活 |
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